こんにちは、管理人の胡蝶です
美しい胡蝶蘭をプレゼントされたけれど、気づけば元気がなくなっている、ということはありませんか。
仕事や家事が忙しくて、つい胡蝶蘭をほったらかしにしてしまい、葉がしわしわになったり、根が黒ずんだりしているのを見て、もうダメかもしれないと諦めてしまう方も少なくないでしょう。
しかし、胡蝶蘭は生命力が非常に強い植物であり、適切な育て方をすれば、見事に復活し、再び美しい花を咲かせてくれる可能性を秘めています。
この記事では、胡蝶蘭をほったらかしにしてしまった時の状態の見極め方から、具体的な復活方法までを詳しく解説します。
正しい水やりの頻度や最適な置き場所、成長に欠かせない肥料の与え方、さらには根腐れを防ぐための植え替えのコツ、花が終わったら行うべき剪定の方法、そして来年も花を楽しむための二度咲きの秘訣まで、初心者の方にも分かりやすく説明していきます。
厳しい冬越しのポイントや、枯れる原因を未然に防ぐための知識も網羅しています。
この記事を最後まで読めば、ほったらかしてしまった胡蝶蘭をもう一度元気に育てるための、あらゆる知識が身につくはずです。
◆このサイトでわかる事◆
- 胡蝶蘭が枯れる主な原因と見分けるサイン
- 初心者でもできる正しい水やりの頻度と量
- 胡蝶蘭の成長に最適な置き場所と日光の条件
- 肥料を与えるべきタイミングと正しい使い方
- 根腐れを防いで健康に育てる植え替えのコツ
- 花が終わった後に行うべき適切な剪定方法
- ほったらかし状態から復活させ二度咲きを楽しむ秘訣
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胡蝶蘭をほったらかしでも大丈夫?基本的な育て方

◆この章のポイント◆
- 胡蝶蘭が枯れる原因とよくあるサイン
- 基本的な育て方で重要な水やりの頻度
- 最適な置き場所と日光の管理方法
- 肥料を与えるタイミングと注意点
- 根腐れを防ぐ植え替えの時期と手順
胡蝶蘭が枯れる原因とよくあるサイン
胡蝶蘭は比較的育てやすい植物ですが、いくつかのポイントを押さえないと枯れてしまうことがあります。
特に多い原因が「根腐れ」です。
これは水のやりすぎによって引き起こされます。
胡蝶蘭の根は常に湿った状態を嫌い、過湿は根の呼吸を妨げ、腐敗させてしまうのです。
根が腐ると水分や養分を吸収できなくなり、葉が黄色く変色したり、ハリがなくなってしわしわになったりします。
植え込み材(水苔やバーク)の表面が乾いていないのに水を与え続けるのは非常に危険です。
次に多いのが「水不足」です。
ほったらかしにして完全に乾燥させてしまうと、葉の水分が失われてシワが寄り、元気がなくなります。
また、根も乾燥しすぎてミイラのようにカリカリになってしまうこともあります。
「葉焼け」も注意が必要です。
胡蝶蘭は本来、木漏れ日のような柔らかい光を好む植物です。
直射日光が当たる場所に置くと、葉が黒く焼けたり、黄色く変色したりしてしまいます。
一度葉焼けを起こした部分は元には戻りません。
冬場に気をつけたいのが「寒さによるダメージ」です。
胡蝶蘭は熱帯原産の植物なので、寒さに非常に弱いです。
一般的に10℃以下の環境が続くと、株が弱って成長が止まり、最悪の場合は枯死してしまいます。
夜間の窓際は想像以上に冷え込むため、置き場所には注意が必要でしょう。
これらのサインを見逃さず、早期に対処することが胡蝶蘭を長く楽しむための鍵となります。
葉のハリや色、根の状態を日頃から観察する習慣をつけることが大切です。
何か異変を感じたら、その原因が何なのかを考え、水やりや置き場所を見直すことから始めてみてください。
早期発見、早期対応が復活への一番の近道と言えるでしょう。
基本的な育て方で重要な水やりの頻度
胡蝶蘭の育成において、水やりは最も重要でありながら、多くの人が失敗するポイントでもあります。
基本中の基本は、「植え込み材が完全に乾いてから、たっぷりと与える」ということです。
この「完全に乾いてから」という部分が非常に重要になります。
胡蝶蘭は乾燥には比較的強い一方で、過湿には極端に弱い性質を持っています。
頻繁に水を与えすぎると、根が常に湿った状態になり、呼吸ができなくなって根腐れを引き起こしてしまいます。
水やりの頻度は、季節や置かれている環境によって大きく変わります。
例えば、春や秋の成長期であれば、7日から10日に1回程度が目安となるでしょう。
夏場は気温が高く乾燥しやすいため、5日から7日に1回と少し頻度が上がります。
逆に、冬場は胡蝶蘭の活動が鈍るため、10日から2週間、あるいはそれ以上間隔をあける必要があります。
ただし、これはあくまで目安です。
一番確実なのは、実際に植え込み材の乾き具合を自分の指で確認することです。
鉢の中に指を入れてみて、中の方まで乾いているのを確認してから水やりをするのが最も確実な方法と言えます。
水を与える際は、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えるのがポイントです。
これにより、古い水や老廃物を洗い流し、根に新鮮な酸素を供給する効果があります。
与える時間は、午前中の暖かい時間帯が理想的です。
夜間に与えると、鉢の中の温度が下がり、根にダメージを与える可能性があるからです。
そして最も重要なのが、受け皿に溜まった水は必ず捨てることです。
溜まった水をそのままにしておくと、鉢底が常に水に浸かった状態になり、根腐れを誘発する最大の原因となります。
このメリハリのある水やりをマスターすることが、胡蝶蘭をほったらかしにせず、健康に育てるための第一歩です。
最適な置き場所と日光の管理方法
胡蝶蘭を健康に育てるためには、置き場所の選定が非常に重要です。
胡蝶蘭は、強い日差しを嫌い、かといって暗すぎる場所も好まない、少しデリケートな性質を持っています。
理想的な光の条件
胡蝶蘭にとって最も良い環境は、「明るい日陰」です。
具体的には、レースのカーテン越しに柔らかい光が入ってくるような窓辺が理想的とされています。
直射日光が当たると、葉が焼けてしまい、黒や黄色の斑点ができてしまいます。
これを「葉焼け」と呼び、一度焼けてしまった部分は元に戻ることはありません。
もし、室内に適した場所がない場合は、少し遮光してあげる工夫が必要です。
逆に、光が足りなすぎると、株が軟弱になり、花つきが悪くなる原因となります。
葉の色が濃い緑色になってきたら、それは光量不足のサインかもしれません。
適切な温度管理
胡蝶蘭は熱帯地方が原産のため、暖かい環境を好みます。
生育に適した温度は、18℃から25℃程度です。
人間が快適だと感じる室温であれば、問題なく育つでしょう。
しかし、日本の冬の寒さは胡蝶蘭にとって大敵です。
最低でも10℃以上、できれば15℃以上を保つように心がけてください。
特に夜間は、窓際などが外気で急激に冷え込むことがあります。
冬の夜は、部屋の中央に移動させるなどの対策が必要です。
また、夏の暑さにも注意が必要です。
30℃を超えるような高温が続くと、株が弱ってしまいます。
風通しの良い場所を選ぶ
胡蝶蘭は、空気がよどんだ場所を嫌い、風通しの良い環境を好みます。
風通しが悪いと、植え込み材が乾きにくくなり、根腐れの原因になったり、病害虫が発生しやすくなったりします。
ただし、エアコンや扇風機の風が直接当たる場所は避けてください。
急激な乾燥は、葉や蕾を傷める原因になります。
あくまで、空気が優しく流れるような場所が理想です。
これらの条件を総合的に考え、あなたの家の中で最も胡蝶蘭に適した場所を見つけてあげることが、長く花を楽しむための重要なステップとなります。
肥料を与えるタイミングと注意点
胡蝶蘭の成長をサポートし、美しい花を咲かせるためには、適切なタイミングでの肥料やりが効果的です。
しかし、与えすぎたり、タイミングを間違えたりすると、かえって株を傷める原因になるため注意が必要です。
肥料が必要な時期
胡蝶蘭に肥料を与える基本的なタイミングは、「成長期」です。
具体的には、気温が暖かくなる春から初夏(おおよそ5月から7月頃)が最も適しています。
この時期、胡蝶蘭は新しい葉や根を活発に伸ばし始めます。
その成長を後押しするために、肥料で栄養を補給してあげるのです。
逆に、花の咲いている間や、気温が低くなる秋の終わりから冬にかけては、肥料を与える必要はありません。
特に冬場は胡蝶蘭の生育が緩やかになるため、この時期に肥料を与えると、吸収しきれない養分が根に負担をかけ、「肥料焼け」を起こして根を傷める原因になります。
肥料の選び方と与え方
市販されている洋ラン専用の液体肥料を使用するのが最も手軽で安全です。
液体肥料は、規定の希釈倍率よりもさらに薄めに希釈して使用するのがポイントです。
例えば、1000倍希釈と書かれているものであれば、1500倍から2000倍程度に薄めて使うと良いでしょう。
「薄いものを回数多く」が胡蝶蘭の肥料やりの基本です。
与える頻度は、成長期の間、10日から2週間に1回程度、水やりの代わりに与えます。
固形の置き肥を使う方法もありますが、効果が長く続く分、与えすぎになりやすいので、初心者の方は液体肥料から始めることをお勧めします。
肥料を与える上での注意点
最も注意すべきは、株が弱っている時には絶対に肥料を与えないということです。
例えば、根腐れを起こしていたり、病気にかかっていたりする胡蝶蘭に肥料を与えると、弱った株にさらに追い打ちをかけることになり、枯死させてしまう危険性があります。
肥料はあくまで元気な株の成長を助けるためのものであり、弱った株を回復させる薬ではありません。
また、植え替え直後も根がデリケートな状態になっているため、最低でも2週間は肥料やりを控えましょう。
正しい肥料の知識を身につけ、胡蝶蘭の健康状態を見極めながら適切に与えることが大切です。
根腐れを防ぐ植え替えの時期と手順
胡蝶蘭を長く健康に育てる上で、植え替えは避けて通れない重要な作業です。
植え込み材は時間と共に劣化し、水はけや通気性が悪くなるため、定期的に新しいものに交換してあげる必要があります。
これを怠ると、根腐れを引き起こす最大の原因となります。
植え替えの最適な時期
植え替えに最も適した時期は、花がすべて終わり、気温が暖かくなってきた春先(4月〜6月頃)です。
この時期は胡蝶蘭が新しい根や葉を出し始める成長期にあたるため、植え替えによるダメージからの回復が早いのです。
逆に、花が咲いている最中や、気温が下がる冬場の植え替えは、株に大きな負担をかけるため避けるべきです。
植え替えの目安は、1年半から2年に1回程度です。
ただし、植え込み材(特に水苔)が傷んでカビ臭くなったり、鉢底から根が大量にはみ出したりしている場合は、時期を待たずに植え替えを検討しましょう。
植え替えの手順
準備するもの:新しい鉢、新しい植え込み材(水苔やバーク)、清潔なハサミ
1. **株を取り出す**: まず、古い鉢から胡蝶蘭の株を優しく引き抜きます。
根が鉢に張り付いている場合は、無理に引っ張らず、鉢の側面を軽く叩いてから慎重に取り出します。
2. **古い植え込み材と傷んだ根を取り除く**: 根に絡みついている古い水苔やバークを、手で丁寧に取り除きます。
この時、根の状態をよく観察します。
黒く変色してブヨブヨしている根や、スカスカで中身がないような根は、腐っているか枯れているので、清潔なハサミで根元から切り取ります。
白くてハリのある健康な根は絶対に切らないように注意してください。
3. **新しい鉢に植え付ける**: 新しい鉢の底に少しだけ植え込み材を敷き、胡蝶蘭の株を中央に置きます。
そして、根と根の隙間を埋めるように、新しい植え込み材を詰めていきます。
この時、植え込み材を固く詰めすぎないことがポイントです。
ある程度の空間を保つことで、通気性を確保し、根が呼吸しやすくなります。
4. **植え替え後の管理**: 植え替え直後は、根が傷ついているため、すぐに水やりをするのは避けます。
1週間から10日ほどは、直射日光の当たらない明るい日陰でそっと休ませてあげましょう。
その後、最初の水やりをたっぷりと行います。
肥料は、植え替え後最低でも2週間以上経ってから与え始めるようにしてください。
少し手間はかかりますが、この植え替え作業が、胡蝶蘭を根腐れから守り、次の美しい花へと繋がります。
胡蝶蘭をほったらかしにした後の正しいお手入れ方法
◆この章のポイント◆
- 花が終わったらどこで剪定するべきか
- 来年も花を咲かせる二度咲きのコツ
- 厳しい冬越しのための管理方法とは
- 枯れたように見えてもできる復活方法
- コツを押さえれば胡蝶蘭をほったらかしでも長く楽しめる
花が終わったらどこで剪定するべきか
胡蝶蘭の美しい花が終わりを迎えた後、次なる成長と開花に向けて重要になるのが「剪定」、つまり花茎を切り取る作業です。
どこで、どのように切るかによって、その後の株の成長や、次の花を咲かせるまでの期間が変わってきます。
剪定方法は、主に二つの選択肢があります。
1. 株を休ませて、来年の花に備える場合
最も一般的な方法で、株の体力を温存させたい場合や、株が少し弱っていると感じる場合におすすめです。
この方法は、花がついていた茎(花茎)を、根元からバッサリと切り取ります。
だいたい、付け根から2〜3cmほどの位置でカットすると良いでしょう。
花を咲かせることは、植物にとって非常にエネルギーを使う行為です。
花茎を根元から切ることで、株は花を支えるためのエネルギー消費から解放され、その分の力を新しい葉や根の成長に集中させることができます。
これにより、株全体が充実し、翌年により大きく立派な花を咲かせるための準備期間に入ることができます。
初めて胡蝶蘭を育てる方や、確実に株を健康に保ちたい方は、この方法が最も安全で確実です。
2. 二度咲きに挑戦する場合
株が十分に元気で、体力に余裕がある場合に挑戦できる方法です。
胡蝶蘭は、条件が整えば同じ花茎から再び花芽を出し、もう一度花を咲かせる(二度咲き)ことがあります。
この二度咲きを狙う場合は、花茎を根元から切らず、途中でカットします。
カットする位置は、花茎の根元から数えて2〜3節目(ふしめ)の上あたりです。
節とは、花茎にある竹の節のような少し膨らんだ部分のことで、よく見ると薄い皮(はかま)がついています。
この節の部分に、次の花芽になる「潜伏芽」が隠れています。
節の2cmほど上でカットすることで、その下の節から新しい花芽が伸びてくるのを促します。
ただし、この方法は株の体力を消耗します。
もし二度咲きに成功しても、その後に株が弱ってしまう可能性もあるため、株の状態をよく見極めることが重要です。
葉が4枚以上あり、どれもハリとツヤがある元気な状態であることが、二度咲きに挑戦する最低条件と言えるでしょう。
どちらの方法を選ぶにせよ、剪定に使うハサミは、必ず火で炙ったりアルコールで拭いたりして消毒してから使用してください。
切り口から病原菌が侵入するのを防ぐためです。
来年も花を咲かせる二度咲きのコツ
一度花が終わった胡蝶蘭を、同じシーズンにもう一度咲かせる「二度咲き」。
これは胡蝶蘭栽培の醍醐味の一つであり、成功すれば大きな喜びを得られます。
しかし、成功させるにはいくつかのコツと条件が必要です。
二度咲きの絶対条件は「株の元気さ」
まず大前提として、二度咲きに挑戦できるのは、十分に体力のある元気な株だけです。
具体的には、以下の条件を満たしているか確認しましょう。
・葉が4枚以上残っていること
・葉にハリとツヤがあり、シワが寄っていないこと
・根が白くしっかり張っており、根腐れしていないこと
これらの条件を満たしていない弱った株で無理に二度咲きさせようとすると、体力を使い果たして枯れてしまう危険性があります。
自信がない場合は、前述の通り花茎を根元から切り、来年の開花に備えるのが賢明です。
二度咲きの剪定方法
株が元気であることを確認したら、花茎の剪定を行います。
ポイントは、花茎の根元から節を数え、2〜3節目の少し上(約2cm上)をカットすることです。
この節の部分にある潜伏芽が、新しい花芽となって成長します。
あまり高い位置で切ると、花芽が出にくかったり、出ても小さな花しか咲かなかったりすることがあります。
逆に、根元に近すぎる位置で切ると、株への負担が大きくなります。
二度咲きを促す環境づくり
剪定後の管理も重要です。
二度咲きを成功させるには、適切な温度管理と光の管理が欠かせません。
・**温度**:日中の温度は20〜25℃程度を保ち、夜間は少し涼しい環境に置くと、花芽が分化しやすくなります。
ただし、15℃以下にならないように注意が必要です。
・**光**:レースのカーテン越しのような、明るい日陰に置くのが基本です。
直射日光は葉焼けの原因になるため絶対に避けてください。
・**水やりと肥料**:水やりは、植え込み材が乾いたらたっぷりと与える基本を続けます。
二度咲きを狙う期間は、株の体力を消耗するため、薄めた液体肥料を10日に1回程度与えると効果的です。
剪定後、早ければ1ヶ月、通常は2〜3ヶ月で節から新しい花芽が伸びてきます。
花芽が伸びてきたら、支柱を立てて優しく誘引してあげると、まっすぐ綺麗に花が咲きます。
二度咲きの花は、一度目の花に比べると少し小ぶりになることが多いですが、再び美しい姿を見せてくれた時の感動は格別です。
厳しい冬越しのための管理方法とは
熱帯原産の胡蝶蘭にとって、日本の冬は非常に過酷な季節です。
冬を無事に乗り越えられるかどうかが、翌春に再び美しい花を咲かせられるかを左右する重要なポイントになります。
冬越しの管理で最も重要なのは、「温度管理」と「水やり」の二つです。
最低温度をキープする
胡蝶蘭が枯れてしまう原因の多くは、冬の寒さによるものです。
生育に適した温度は18℃以上ですが、冬場は最低でも10℃、理想を言えば15℃以上を保つ必要があります。
特に注意したいのが、夜間の窓際です。
日中は暖かくても、夜になると外気で急激に温度が下がり、人間が思う以上に冷え込んでいます。
冬の間は、夜になったら部屋の中央など、温度変化の少ない場所に移動させてあげるのが最も確実な対策です。
もし置き場所を移動できない場合は、段ボール箱をかぶせたり、ビニールで温室のようなものを作ったりして、保温対策を施すと良いでしょう。
また、暖房の風が直接当たる場所も乾燥しすぎるため避けてください。
水やりは控えめに
冬は胡蝶蘭の生育が緩やかになる「休眠期」にあたります。
そのため、夏場と同じペースで水やりを続けると、水分を吸収しきれずに根腐れを起こしてしまいます。
冬場の水やりは、植え込み材が完全に乾いてから、さらに数日待ってから与えるくらいで十分です。
目安としては、10日から2週間に1回、あるいはそれ以上間隔をあけても問題ありません。
触ってみて、カラカラに乾いているのを確認してから与えるようにしましょう。
水を与える時間帯も重要です。
必ず、気温が上がってくる午前中の暖かい時間帯に、常温の水をあげるようにしてください。
夕方や夜に冷たい水を与えると、鉢の中の温度が急激に下がり、根に大きなダメージを与えてしまいます。
日照不足にも注意
冬は日照時間も短くなるため、できるだけ明るい場所に置いてあげることも大切です。
レースのカーテン越しの窓辺など、日中は柔らかな光が当たる場所が理想です。
冬の間の肥料は一切不要です。
休眠期に肥料を与えると、吸収されずに根を傷める原因になります。
春になり、新しい葉や根が動き出すまでは、そっと見守ってあげましょう。
これらのポイントを守り、胡蝶蘭を寒さから守ってあげることが、無事に冬を越し、春からの新しい成長に繋がります。
枯れたように見えてもできる復活方法
葉がしわしわになったり、根が黒ずんだりして、一見するともう枯れてしまったかのように見える胡蝶蘭。
しかし、胡蝶蘭は非常に生命力が強く、適切な処置を施せば見事に復活することが少なくありません。
諦めてしまう前に、まずは株の状態をよく観察し、原因に応じた復活方法を試してみましょう。
ケース1:葉がしわしわで元気がない(水不足)
長期間水やりを忘れるなど、胡蝶蘭をほったらかしにした場合によく見られる症状です。
これは株全体の水分が不足しているサインです。
復活は比較的簡単で、まずはたっぷりと水を与えます。
鉢底から水が流れ出るまでしっかりと与え、受け皿の水は必ず捨てます。
ただし、一度に大量の水を与えてもすぐには回復しません。
その後は、植え込み材が乾いたら水を与えるという基本のサイクルを続けます。
数週間から1ヶ月ほどで、葉に少しずつハリが戻ってくるはずです。
ケース2:根が黒くブヨブヨしている(根腐れ)
水のやりすぎが原因で起こる、最も深刻な症状です。
この場合は、緊急で植え替え手術が必要です。
1. 鉢から株を取り出し、古い植え込み材をすべて取り除きます。
2. 黒く変色して腐っている根、スカスカになっている根を、消毒したハサミでためらわずにすべて切り落とします。
たとえ健康な根が1本しか残らなくても、腐った根を残しておくよりはずっと良いです。
3. 残った健康な根を、新しい水苔で優しく包み込み、一回り小さな鉢に植え付けます。
4. 植え替え後、1週間ほどは水を与えず、明るい日陰で管理します。
その後、水苔が乾いたら霧吹きで湿らせる程度から始め、徐々に通常の水やりに移行していきます。
新しい根が出てくるまでには数ヶ月かかることもありますが、根気強く管理を続ければ、新しい葉が出てきて復活する可能性があります。
ケース3:葉が黄色く、落ちてしまう
一番下の葉が黄色くなって落ちるのは、新陳代謝による自然な現象なので心配いりません。
しかし、複数の葉が同時に黄色くなる場合は、根腐れや、急激な環境の変化(寒さ、日焼けなど)が考えられます。
根の状態を確認し、根腐れしているようであれば上記の植え替えを行います。
置き場所の環境が適切かどうかも再確認しましょう。
胡蝶蘭の復活には時間がかかります。
すぐに変化が見られなくても、諦めずに基本的なお世話を続けてあげることが何よりも大切です。
コツを押さえれば胡蝶蘭をほったらかしでも長く楽しめる
ここまで、胡蝶蘭の育て方からトラブル対処法までを詳しく解説してきました。
胡蝶蘭は、繊細で管理が難しいというイメージがあるかもしれません。
確かに、美しい花を毎年安定して咲かせるには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。
しかし、その基本さえ理解してしまえば、決して手のかかる植物ではないのです。
むしろ、その生命力の強さから、多少胡蝶蘭をほったらかしにしてしまっても、簡単には枯れません。
重要なのは、ほったらかしにしてしまった後に、株が発しているサインを見逃さず、適切に対処してあげることです。
葉が教えてくれる水分の過不足、根の色でわかる健康状態、それらを理解することが、胡蝶蘭と長く付き合うための第一歩です。
水やりは「乾いたら、たっぷり」、置き場所は「明るい日陰」、そして冬は「暖かく、控えめに」。
この3つの原則を守るだけでも、胡蝶蘭は元気に育ってくれます。
もし、うっかり胡蝶蘭をほったらかしにしてしまい、元気がなくなってしまっても、この記事で紹介した復活方法を試してみてください。
根気強くお世話を続ければ、きっとその思いに応え、再び美しい花を咲かせてくれるはずです。
一度コツを掴めば、胡蝶蘭はあなたの生活に彩りを与えてくれる、素晴らしいパートナーとなるでしょう。
本日のまとめ
- 胡蝶蘭は生命力が強くほったらかしでも復活の可能性がある
- 枯れる主な原因は水のやりすぎによる根腐れ
- 葉のシワは水不足のサイン
- 水やりは植え込み材が完全に乾いてからが鉄則
- 受け皿に溜まった水は必ず捨てること
- 置き場所はレースカーテン越しの明るい日陰が最適
- 直射日光は葉焼けの原因になるため避ける
- 冬越しは最低10℃以上を保ち水やりは控える
- 肥料は成長期の春から夏に薄めて与える
- 弱っている株に肥料は与えないこと
- 植え替えは1年半から2年に一度春先に行う
- 植え替え時は腐った根をしっかり取り除く
- 花が終わったら株の状態で剪定方法を決める
- 元気な株は節の上で切り二度咲きに挑戦できる
- 諦めずに手入れすれば再び美しい花を楽しめる
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