こんにちは、管理人の胡蝶です
いただいた美しい胡蝶蘭の切り花、一日でも長くその優雅な姿を楽しみたいと願うのは当然のことでしょう。
しかし、多くの方が「どうすれば胡蝶蘭の切り花を長持ちさせられるのだろうか」と悩み、正しい手入れの方法を知らないまま、すぐにしおれさせてしまった経験をお持ちかもしれません。
胡蝶蘭はもともと生命力の強い花ですが、切り花になるとその寿命は日々の管理に大きく左右されます。
特に、プレゼントとして受け取った直後の対応や、日々の水揚げ、茎の切り方といった基本的な手入れが、その後の花の寿命を決定づけると言っても過言ではありません。
また、水の交換を怠ったり、不適切な花瓶を選んだり、飾る場所の温度管理を誤ったりすると、それが枯れる原因に直結してしまいます。
この記事では、どうすれば胡蝶蘭の切り花を長持ちさせることができるのか、その具体的な方法を網羅的に解説します。
基本的な水の管理から、吸水性を高める茎の処理、花にとって快適な環境づくり、さらには市販の延命剤の効果的な使い方や、万が一しおれた時の復活テクニックまで、プロが実践する管理のコツを詳しくご紹介します。
この記事を最後まで読めば、あなたもきっと胡蝶蘭の切り花を長く、美しく保つことができるようになるでしょう。
◆このサイトでわかる事◆
- 胡蝶蘭の切り花が長持ちする水揚げの基本
- 花の寿命を延ばす正しい茎の切り方
- 適切な花瓶選びと水の交換頻度
- 胡蝶蘭にとって最適な飾る場所と温度管理
- 切り花がすぐに枯れる原因と対策
- 延命剤の効果的な使い方と注意点
- しおれた花を復活させる裏ワザ

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胡蝶蘭の切り花を長持ちさせる基本的な手入れ方法

◆この章のポイント◆
- まずは大切な水揚げのやり方
- 吸水性を上げる茎の切り方のコツ
- 清潔さが重要な花瓶の選び方
- 胡蝶蘭に最適な水の交換頻度
- プレゼントされた直後の管理方法
まずは大切な水揚げのやり方
胡蝶蘭の切り花を長持ちさせる上で、最も基本的かつ重要な作業が「水揚げ」です。
水揚げとは、切り花の茎の切り口を新しくし、水の吸い上げを良くするための処理を指します。
輸送中などに茎の先端が乾燥したり、導管(水の通り道)に空気が入ってしまったりすると、花は水を十分に吸い上げることができず、すぐにしおれてしまいます。
そのため、胡蝶蘭を手に入れたら、まず初めにこの水揚げ作業を丁寧に行うことが、美しさを長く保つための第一歩となるのです。
水揚げにはいくつかの方法がありますが、家庭で最も簡単かつ安全に行えるのが「水切り」です。
水切りの具体的な手順
水切りは、その名の通り水中で茎を切る方法です。
これにより、茎の切り口に空気が入るのを防ぎ、効率的な吸水を促すことができます。
準備するものは、バケツなどの深い容器、清潔な水、そして切れ味の良いハサミやナイフです。
- バケツに水を張ります。水の深さは、茎の切り口が完全に水に浸かる程度で十分です。
- 胡蝶蘭の茎を水の中に浸けます。このとき、花や葉が水に触れないように注意しましょう。
- 水中で、茎の先端から2〜3cmの部分を斜めにスパッと切ります。切れ味の悪いハサミを使うと導管を潰してしまうため、必ず切れ味の良いものを使用してください。
- 切った後、そのまま30分から1時間ほど水に浸けておきます。これにより、胡蝶蘭が十分に水を吸い上げることができます。
この一手間を加えるだけで、花の保ちが格段に変わってきます。
湯上げという方法も
もし胡蝶蘭が少ししおれてしまっている場合は、「湯上げ」という方法も有効です。
これは、茎の切り口を熱湯に浸けることで、導管に入り込んだ空気を排出し、殺菌効果も得られるというものです。
ただし、湯気で花が傷まないように新聞紙で包むなど、少しコツが必要なため、まずは基本的な水切りをマスターすることをおすすめします。
湯上げは、80度以上のお湯に茎の先端を2cmほど、20秒程度浸し、すぐに冷水に移すという手順で行います。
この方法は強力な水揚げ効果がありますが、デリケートな胡蝶蘭にはリスクも伴うため、最終手段と考えるのが良いでしょう。
吸水性を上げる茎の切り方のコツ
胡蝶蘭の切り花を長持ちさせるためには、水揚げだけでなく、日々の水の交換の際に茎を切り戻す作業も欠かせません。
茎の切り口は、水に浸かっている間に徐々に傷んだり、バクテリアが繁殖して水の吸い上げを阻害したりします。
そのため、定期的に茎を新しく切り戻し、常に新鮮な状態を保つことが重要なのです。
ここでのポイントは、いかにして吸水性を最大限に高めるか、という点にあります。
基本は「斜め切り」
茎を切る際の最も重要なコツは、「斜めに切る」ことです。
茎を水平に真っ直ぐ切るのではなく、斜めにカットすることで、切り口の断面積が広くなります。
断面積が広ければ広いほど、水に触れる面積が増え、より多くの水を効率的に吸い上げることができるようになります。
理想的な角度は45度程度ですが、あまり神経質になる必要はありません。
大切なのは、水平に切るよりも断面積を広くするという意識を持つことです。
切れ味の良い清潔な道具を使う
もう一つの重要なポイントは、使用する道具です。
必ず、切れ味の良い清潔な園芸用のハサミやカッター、ナイフを使用してください。
切れ味の悪いハサミで無理に切ろうとすると、茎の導管(道管や師管)を潰してしまいます。
導管はストローのようなもので、ここが潰れてしまうと、いくら水に浸けても花まで水が届かなくなってしまいます。
また、汚れたハサミを使うと、切り口から雑菌が侵入し、茎が腐る原因となります。
使用前にはハサミの刃をアルコールで拭くなど、衛生管理を徹底することが、胡蝶蘭の切り花を長持ちさせるためには不可欠です。
水の交換をするたびに、茎の先端を1〜2cmほど、この方法で切り戻してあげるのが理想的です。
清潔さが重要な花瓶の選び方
美しい胡蝶蘭を生ける花瓶は、インテリアとしての役割も大きいですが、胡蝶蘭の切り花を長持ちさせるという観点からは、その選び方と管理が極めて重要になります。
どんなに良い水揚げをし、茎を正しくカットしても、花瓶が不潔であれば、その努力は水の泡となってしまいます。
花瓶の中で雑菌が繁殖すると、水の腐敗を招き、茎の切り口を塞いで吸水を妨げ、結果的に花の寿命を著しく縮めてしまうからです。
花瓶選びのポイント
胡蝶蘭の切り花を生ける花瓶を選ぶ際は、以下の点を考慮すると良いでしょう。
- 洗いやすい形状:デザイン性も大切ですが、何よりも洗いやすいことが重要です。口が狭すぎたり、複雑な形状をしていたりするものは、奥までスポンジが届かず汚れが溜まりやすいため避けるのが無難です。シンプルな筒状のガラス花瓶などが最も管理しやすいでしょう。
- 適度な高さと重さ:胡蝶蘭は花の重みでバランスを崩しやすいことがあります。花の重さを支えられる、ある程度の高さと安定感のある重さの花瓶を選びましょう。倒れてしまうと、花が傷つく原因になります。
- 透明な素材:ガラス製など透明な花瓶は、水の汚れ具合や減り具合が一目でわかるため、管理がしやすいというメリットがあります。水の濁りは雑菌繁殖のサインですので、早めに気づいて交換することができます。
花瓶の洗浄と殺菌の徹底
花瓶を使う前、そして毎回の水交換の際には、必ず花瓶をきれいに洗浄することが鉄則です。
洗浄には、食器用の中性洗剤とスポンジを使い、内側のぬめりをしっかりと洗い流してください。
特に、以前使ったまま放置していた花瓶には、見えない雑菌や水垢が付着している可能性が高いです。
念入りに洗浄した後は、よくすすいで洗剤を完全に落とします。
さらに、より衛生状態を保つためには、キッチン用の漂白剤を薄めた液にしばらく浸けておくと、殺菌効果が高まり理想的です。
漂白剤を使用した場合は、その後、流水で念入りにすすぎ、漂白剤の成分が残らないように注意してください。
この清潔な花瓶を保つという地道な作業こそが、胡蝶蘭の美しさを支える土台となるのです。
胡蝶蘭に最適な水の交換頻度
胡蝶蘭の切り花を長持ちさせるためには、花瓶の水を常に清潔に保つことが不可欠です。
花瓶の水は、時間が経つにつれて雑菌が繁殖し、腐敗していきます。
この腐敗した水は、悪臭の原因になるだけでなく、雑菌が茎の導管を塞ぎ、胡蝶蘭が水を吸い上げるのを妨げてしまいます。
その結果、花は十分な水分を得られず、急速にしおれてしまうのです。
これを防ぐためには、定期的な水の交換が欠かせません。
水交換の理想的な頻度
水の交換は、原則として「毎日」行うのが最も理想的です。
特に、気温が高い夏場は雑菌の繁殖スピードが速まるため、1日1回の交換は必須と考えるべきでしょう。
気温が比較的低い冬場であっても、少なくとも2日に1回は水を交換することをおすすめします。
「まだ水はきれいだから大丈夫だろう」と油断していると、目には見えないレベルで雑菌の繁殖は進んでいます。
毎日の習慣として、朝一番や帰宅後など、決まった時間に行うようにすると忘れにくくなります。
この日々の小さな手間が、胡蝶蘭の寿命を大きく延ばすことに繋がります。
水交換の手順とポイント
水の交換は、ただ古い水を捨てて新しい水を入れるだけでは不十分です。
以下の手順で行うことで、より効果的に花を長持ちさせることができます。
- 胡蝶蘭を一旦花瓶から優しく取り出します。
- 花瓶の古い水を捨て、食器用洗剤とスポンジで内側をきれいに洗浄します。特にぬめりは雑菌の温床なので、念入りに洗い流しましょう。
- 胡蝶蘭の茎の先端を、流水で優しく洗い流します。
- 切れ味の良いハサミで、茎の先端を1〜2cmほど斜めに切り戻します。これにより、新鮮な切り口から水を吸い上げられるようになります。
- 花瓶に新鮮な水を入れ、胡蝶蘭を戻します。水の量は、茎の切り口から5〜10cm程度が浸かるくらいが適量です。あまり多く入れすぎると、水に浸かった部分の茎が腐りやすくなるので注意が必要です。
プレゼントされた直後の管理方法
お祝い事などで胡蝶蘭の切り花をプレゼントとしていただく機会は多いものです。
その美しさに感動すると同時に、この優雅な姿をできるだけ長く保ちたいと思うことでしょう。
プレゼントされた胡蝶蘭は、花束やアレンジメントとして華やかにラッピングされていますが、実は花にとっては過酷な状態に置かれていることが多いのです。
そのため、受け取った直後に適切な処置を施すことが、胡蝶蘭の切り花を長持ちさせるための重要な分かれ道となります。
すぐにラッピングを外す
まず、家に持ち帰ったら、できるだけ早くラッピングやセロハンを外してあげましょう。
華やかなラッピングは見た目には美しいですが、通気性が悪く、熱や湿気がこもりやすくなっています。
この状態が続くと、花や葉が蒸れて傷んだり、灰色かび病などの病気の原因になったりします。
また、リボンなどで強く結束されている場合は、茎を傷つけている可能性もあります。
感謝の気持ちと共にラッピングを優しく解き、胡蝶蘭を解放してあげることが最初のステップです。
速やかに水揚げを行う
ラッピングを外したら、次に行うべきは「水揚げ」です。
プレゼント用の花束やアレンジメントは、作成されてから手元に届くまで時間が経過しており、その間、十分に水を吸えていない状態がほとんどです。
花は見た目以上に「喉が渇いた」状態にあるため、一刻も早く水分を補給してあげる必要があります。
前述した「水切り」の方法で、速やかに水揚げを行ってください。
バケツに張った水の中で茎の先端を新しく切り戻し、そのまましばらく水に浸けておくことで、長旅で疲れた胡蝶蘭が元気を取り戻します。
アレンジメントの場合の注意点
吸水性スポンジ(オアシスなど)に活けられたアレンジメントの場合は、少し対応が異なります。
この場合は、スポンジが乾いていないかを確認し、乾いていればゆっくりと水を注いで湿らせます。
スポンジは一度乾くと吸水しにくくなるため、常に湿った状態を保つことが大切です。
ただし、アレンジメントは花の配置が決まっているため、日々の茎の切り戻しが難しいというデメリットがあります。
もし、より長く楽しみたいのであれば、思い切ってアレンジメントから花を抜き、花瓶に活け替えるというのも一つの有効な選択肢と言えるでしょう。
環境で変わる胡蝶蘭の切り花を長持ちさせるコツ
◆この章のポイント◆
- 直射日光を避けるべき飾る場所
- 花が喜ぶ適切な温度の保ち方
- 避けるべき枯れる原因とNG行為
- 延命剤を効果的に使うタイミング
- もしもしおれた時の復活テクニック
- まとめ:ひと手間で胡蝶蘭の切り花を長持ちさせましょう
直射日光を避けるべき飾る場所
胡蝶蘭の切り花をどこに飾るか、という「置き場所」の選択は、その寿命に直接的な影響を与える非常に重要な要素です。
胡蝶蘭はもともと、熱帯雨林の木陰に自生する植物です。
この原産地の環境を理解することが、最適な置き場所を見つけるヒントになります。
つまり、強い光や急激な環境変化を嫌い、穏やかで安定した環境を好むのです。
誤った場所に飾ってしまうと、どんなに水の手入れを完璧にしても、花はあっという間に傷んでしまいます。
直射日光は絶対に避ける
最も避けるべきなのが、「直射日光」です。
窓辺に飾ると明るくて綺麗に見えますが、もしそこに強い日差しが差し込むのであれば、その場所は胡蝶蘭にとって最悪の環境と言えます。
強い直射日光に当たると、花や葉は「葉焼け」を起こしてしまいます。
これは人間でいう日焼けのようなもので、細胞が破壊され、茶色く変色したり、乾燥してカリカリになったりします。
また、日光によって花や周囲の温度が急上昇し、花からの蒸散が激しくなり、吸水が追いつかなくなって、しおれの原因となるのです。
エアコンや暖房の風にも注意
もう一つ注意したいのが、エアコンやヒーター、扇風機などの風が直接当たる場所です。
風が直接当たると、花びらの水分が強制的に奪われ、乾燥して傷みやすくなります。
特に、冷房の乾燥した冷風や、暖房の熱風は胡蝶蘭にとって大きなストレスとなります。
また、室温が安定せず、急激な温度変化に晒されることにもなり、花の寿命を縮める原因となります。
人が常にいるリビングなどは快適な温度に保たれていることが多いですが、風の通り道になっていないか、風が直接当たらないかを必ず確認しましょう。
玄関や廊下なども良い置き場所ですが、冬場に寒くなりすぎたり、夏場に蒸し暑くなりすぎたりしないか、温度変化に注意が必要です。
花が喜ぶ適切な温度の保ち方
胡蝶蘭の切り花を長持ちさせるためには、飾る場所の「温度」を適切に管理することが非常に重要です。
胡蝶蘭は熱帯原産の花ですが、鉢植えの株とは異なり、切り花は根から栄養を補給することができないため、よりデリケートな温度管理が求められます。
暑すぎても寒すぎても、花は大きなストレスを感じ、その寿命を縮めてしまいます。
人間が「快適だ」と感じる温度が、胡蝶蘭にとっても最適な環境であることが多いです。
理想的な温度は18℃〜25℃
胡蝶蘭の切り花が最も好む温度帯は、一般的に18℃から25℃の間とされています。
この温度帯は、花の呼吸や蒸散が穏やかで、エネルギーの消耗を最小限に抑えながら、美しさを長く保つことができる最適な範囲です。
多くのご家庭では、春や秋の過ごしやすい季節の室温が、この理想的な温度に近いと言えるでしょう。
夏や冬は、エアコンを使用してこの温度帯を維持することが、胡蝶蘭の切り花を長持ちさせるための鍵となります。
高温と低温のリスク
室温が28℃を超えるような高温状態が続くと、胡蝶蘭は呼吸が活発になり、蓄えているエネルギーを急速に消耗してしまいます。
また、蒸散も激しくなるため、吸水が追いつかなくなり、花がぐったりと疲れたようにしおれてしまいます。
特に、閉め切った部屋の西日が当たる場所などは、夏場にはかなりの高温になるため絶対に避けなければなりません。
一方で、15℃を下回るような低温環境も胡蝶蘭にとっては過酷です。
寒すぎると、生命活動が低下し、水を吸い上げる力も弱まってしまいます。
さらに、10℃以下になると、花が傷んで変色したり、凍傷のような状態になったりすることもあります。
冬の夜間、窓際は外気の影響で想像以上に冷え込みます。
このように、年間を通じて安定した温度環境を整えてあげることが、デリケートな胡蝶蘭への何よりの思いやりとなるのです。
避けるべき枯れる原因とNG行為
胡蝶蘭の切り花を丁寧に手入れしていても、些細な見落としや誤った管理方法が原因で、予想よりも早く枯れてしまうことがあります。
胡蝶蘭の寿命を縮めてしまう「枯れる原因」を知り、避けるべきNG行為を理解しておくことは、失敗を防ぎ、長く花を楽しむために非常に重要です。
ここでは、特に注意すべき点をいくつか挙げていきます。
エチレンガスに注意
あまり知られていませんが、切り花にとって大敵なのが「エチレンガス」です。
エチレンガスは植物の成熟や老化を促進する植物ホルモンの一種で、切り花はこれに非常に敏感です。
エチレンガスに晒されると、花の老化が急速に進み、つぼみが開かずに落ちてしまったり、花がすぐにしおれたりします。
このエチレンガスは、以下のようなものから発生します。
- 熟した果物や野菜:特にリンゴ、バナナ、メロン、アボカドなどは多くのエチレンガスを発生させます。キッチンやダイニングテーブルに果物と一緒に飾るのは避けましょう。
- タバコの煙:タバコの煙にもエチレンガスが含まれています。喫煙する部屋に花を飾るのは絶対にやめましょう。
- 線香や排気ガス:お線香の煙や、不完全燃焼したストーブ、自動車の排気ガスなども発生源となります。
これらの発生源の近くに胡蝶蘭を置かないよう、細心の注意を払う必要があります。
その他のNG行為
エチレンガス以外にも、以下のような行為は胡蝶蘭の寿命を縮める原因となります。
- 水の交換を怠る:雑菌が繁殖し、茎の腐敗や吸水阻害を引き起こします。
- 花瓶を洗わない:雑菌の温床となり、水を汚染します。
- 直射日光に当てる:葉焼けや急激な水分の蒸散を招きます。
- エアコンの風を直接当てる:花を乾燥させ、傷めます。
- 切れ味の悪いハサミで茎を切る:導管を潰し、吸水を妨げます。
- 花や葉に霧吹きで水をかける:花びらのシミや病気の原因になることがあります。鉢植えと違い、切り花には基本的に不要です。
これらのNG行為を避け、胡蝶蘭にとって快適な環境を維持することが、美しさを長く保つための最善策と言えるでしょう。
延命剤を効果的に使うタイミング
胡蝶蘭の切り花を長持ちさせるための強力なサポーターとして、「切り花延命剤(鮮度保持剤)」があります。
お花屋さんで切り花を買うと、小さな袋で付けてくれることも多いこの延命剤ですが、その効果や正しい使い方を理解している方は意外と少ないかもしれません。
延命剤を効果的に活用することで、水だけで管理するよりも格段に花の寿命を延ばすことが可能です。
切り花延命剤の成分と効果
切り花延命剤には、主に以下の3つの成分が含まれており、それぞれが重要な役割を果たしています。
- 糖分(ショ糖など):切り花は光合成ができないため、エネルギー源が不足しがちです。糖分は花の栄養となり、開花を助け、活力を維持します。
- 抗菌剤・殺菌剤:水中で雑菌が繁殖するのを抑制します。これにより、水の腐敗を防ぎ、茎の導管が詰まるのを防いで、水の吸い上げをスムーズに保ちます。
- pH調整剤(クエン酸など):水のpHを弱酸性に保ちます。弱酸性の水は植物が最も吸水しやすい状態であり、雑菌の繁殖を抑える効果もあります。
このように、延命剤は「栄養補給」と「水の鮮度維持」という二つの側面から、切り花の寿命を延ばす働きをします。
効果的な使い方とタイミング
延命剤の効果を最大限に引き出すためには、正しい使い方をすることが重要です。
タイミングとしては、最初の水揚げの時から使用を開始するのが最も効果的です。
その後、水を交換するたびに、新しい水に延命剤を加えます。
最も重要なポイントは、「規定の希釈倍率を必ず守る」ことです。
「濃い方が効果があるだろう」と考えて多めに入れてしまうと、かえって浸透圧が高くなりすぎて吸水を阻害したり、茎を傷めたりする原因になります。
逆に、薄すぎると十分な効果が得られません。
製品のパッケージに記載されている使用方法をよく読み、正確な量の水で薄めて使用してください。
延命剤は雑菌の繁殖を「抑制」するものであり、完全に「殺菌」するわけではないため、時間が経てば水は汚れてきます。
水換えの際には、延命剤の有無にかかわらず花瓶をきれいに洗い、茎を切り戻すという基本の手入れを併せて行うことで、相乗効果が期待できます。
もしもしおれた時の復活テクニック
どんなに丁寧に管理していても、少し油断した隙に胡蝶蘭がぐったりと頭を垂れ、しおれてしまうことがあります。
そんな時でも、すぐにあきらめてしまうのはまだ早いかもしれません。
しおれてから時間が経ちすぎていなければ、いくつかの「復活テクニック」を試すことで、再び元気な姿を取り戻してくれる可能性があります。
ここでは、家庭でも試せる代表的な二つの方法をご紹介します。
湯上げ(ゆあげ)
「湯上げ」は、水揚げがうまくいかず、しおれてしまった花に対して行うショック療法のようなものです。
茎の導管に詰まった気泡や不純物を、熱の力で強制的に排出し、水の通りを良くする効果があります。
手順は以下の通りです。
- 花や葉が傷まないように、新聞紙などで優しく包みます。この時、茎の先端部分だけが出るようにします。
- 80℃以上の熱湯を容器に用意します。
- 茎の先端から2〜3cmの部分を、熱湯に20〜30秒ほど浸けます。浸けると、茎からプツプツと空気が出てくるのが見えます。
- 時間が来たらすぐに熱湯から引き上げ、間髪入れずに冷たい水を入れたバケツなどに深く浸けます。
- そのまま1〜2時間以上、涼しい場所で休ませます。
この方法で、胡蝶蘭がシャキッと元気を取り戻すことがあります。ただし、茎を茹でてしまうリスクもあるため、あくまで最終手段として慎重に行いましょう。
深水(ふかみず)
「深水」は、湯上げよりも穏やかで安全な復活方法です。
水圧を利用して、強制的に水を吸わせるという原理です。
手順は非常にシンプルです。
- まず、水切りを行い、茎の切り口を新しくします。
- 胡蝶蘭全体を、花まで水に浸からないように注意しながら、新聞紙で優しく、まっすぐに巻きます。これは、花が水圧で折れるのを防ぐためです。
- バケツなどの深い容器に水をたっぷりと張り、その中に胡蝶蘭を茎が底につくくらいまで深く沈めます。
- そのままの状態で、涼しい暗い場所に数時間から半日ほど置いておきます。
水圧によって、茎から花まで水分が行き渡り、元気を取り戻すことが期待できます。
どちらの方法も、試す価値のあるテクニックですが、復活した後は再びしおれてしまわないよう、日々の基本的な管理を徹底することが何よりも大切です。
まとめ:ひと手間で胡蝶蘭の切り花を長持ちさせましょう
ここまで、胡蝶蘭の切り花を長持ちさせるための様々な方法とコツをご紹介してきました。
水揚げや茎の切り方といった基本的な手入れから、飾る場所や温度といった環境の管理、さらには延命剤の活用や復活テクニックまで、多くのポイントがあったかと思います。
一見すると、少し手間がかかるように感じられるかもしれません。
しかし、その一つ一つは決して難しい作業ではなく、日々の生活の中に少しだけ取り入れることができる「ひと手間」です。
胡蝶蘭の切り花を長持ちさせる最大の秘訣は、この日々の小さな愛情のこもったひと手間を、習慣として続けてあげることに他なりません。
毎日水を交換し、その際に茎を少し切り戻す。
花瓶を清潔に保ち、胡蝶蘭にとって快適な場所に飾ってあげる。
ただそれだけで、胡蝶蘭は私たちの期待に応え、その優雅で美しい姿を一日でも長く見せてくれるでしょう。
この記事でご紹介した方法を実践し、大切な胡蝶蘭との時間を心ゆくまでお楽しみください。
本日のまとめ
- 胡蝶蘭の切り花を長持ちさせる基本は水揚げ
- 水中で茎を切る「水切り」が最も効果的
- 茎は吸水面積を広げるため斜めに切る
- 切れ味の良い清潔なハサミを使用する
- 花瓶は雑菌の繁殖を防ぐため毎日洗う
- 水の交換は夏場は毎日冬場も2日に一度
- プレゼントされたらすぐにラッピングを外す
- 飾る場所は直射日光を避けた明るい室内
- エアコンの風が直接当たる場所はNG
- 最適な温度は18℃から25℃
- リンゴなどが出すエチレンガスに注意
- 切り花延命剤は栄養補給と抗菌に有効
- 延命剤は規定の希釈倍率を必ず守る
- しおれたら「湯上げ」や「深水」を試す
- 日々の小さな手入れが最も重要

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参考サイト
胡蝶蘭の切り花を長持ちさせる管理方法|水切り・湯上げ・サイダーで復活も!
しおれた花が復活?切り花の胡蝶蘭を長持ちさせる方法|胡蝶蘭ステーション
胡蝶蘭の切り花を長くたのしむ管理法 | 洋蘭の鉄人 森田洋蘭園
胡蝶蘭を花瓶に生けて飾ろう!長持ちさせる方法を紹介 – プレミアガーデン
胡蝶蘭の切り花はアレンジ自由自在 長持ちさせる方法は? – with Hana
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