長寿の祝いの由来とは？年齢別の意味と現代のお祝い方

こんにちは、管理人の胡蝶です

ご家族や大切な方の長寿は、非常におめでたい出来事です。

しかし、長寿祝いには還暦や古希など様々な種類があり、それぞれの意味や正しい祝い方について、詳しく知らないという方も多いのではないでしょうか。

特に、長寿の祝いの由来を理解することで、お祝いの気持ちがより一層深まるものです。

また、長寿祝いの一覧や、数え年と満年齢のどちらでお祝いするべきか、さらには喜ばれるプレゼントの選び方まで、知っておきたいことはたくさんあります。

還暦祝いの由来や、なぜ赤いちゃんちゃんこを着るのか、古希の由来は何なのか、それぞれのお祝いにはテーマカラーがあり、贈り物を選ぶ際のマナーも存在します。

伝統的なお祝いの方法も素敵ですが、現代のライフスタイルに合わせた心のこもった祝福の形も大切です。

◆このサイトでわかる事◆

長寿の祝いのそもそもの起源
還暦や古希など年齢ごとのお祝いの名称と意味
各長寿祝いに関連するテーマカラー
なぜ還暦で赤いちゃんちゃんこを着るのか
数え年と満年齢の正しい数え方と祝いのタイミング
現代におけるスマートなお祝いの方法
お祝いの際に贈ってはいけないタブーな贈り物

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知っておきたい長寿の祝いの由来と年齢別の意味
長寿の祝いの由来をふまえた現代のお祝い方

知っておきたい長寿の祝いの由来と年齢別の意味

◆この章のポイント◆

そもそもの始まりは中国の思想から
還暦に赤いちゃんちゃんこを着る理由
古希・喜寿のお祝いは高貴な紫色で
傘寿・米寿は縁起の良い黄色や金茶色
卒寿・白寿には神聖な白色でお祝い
100歳を祝う百寿のテーマカラーは桃色

そもそもの始まりは中国の思想から

長寿を祝うという文化は、私たちの暮らしに深く根付いています。

しかし、その起源をたどると、古代中国の思想に行き着くことをご存知でしょうか。

日本における長寿の祝いの由来は、奈良時代に中国から伝わった儒教の敬老思想が大きく影響していると考えられます。

当時、人の寿命は現代ほど長くはなく、40歳を迎えることも稀でした。

そのため、40歳になると「初老」としてお祝いをする風習が貴族社会で始まったのです。

このお祝いは「算賀（さんが）」や「賀の祝い」と呼ばれ、長生きできたことを喜び、さらなる長寿を願う儀式でした。

算賀は、年齢の節目ごとに行われ、聖武天皇が40歳の祝いを行ったことが「続日本紀」にも記されています。

この算賀の風習が、時代とともに民間にも広がり、現代の長寿祝いの原型となったわけです。

特に、還暦という考え方は、中国の「十干十二支（じっかんじゅうにし）」、いわゆる干支（えと）の思想に基づいています。

十干は10種類、十二支は12種類の要素から成り、この組み合わせは60年で一巡します。

この60年という周期を「暦が還る」と捉え、生まれ変わりの年として盛大に祝うのが還暦祝いの始まりでした。

当初は貴族階級のものであったこの風習も、江戸時代には一般庶民にまで広く浸透し、日本の文化として定着していったのです。

このように、長寿の祝いの由来は、単なる年齢のお祝いではなく、古代中国から受け継がれた生命への敬意と、家族の絆を再確認するための重要な人生儀礼であると言えるでしょう。

それぞれの長寿祝いが持つ意味や歴史的背景を知ることで、お祝いの準備をする際にも、より一層心のこもったものになるはずです。

現代では、還暦以降も古希、喜寿、傘寿と、数多くの長寿祝いが存在しますが、これらはすべて室町時代以降に日本で生まれたものです。

中国由来の還暦をベースに、日本独自の言葉遊びや文化を反映させながら、新たな祝いの形が作られていったのです。

例えば、古希や喜寿などは、漢字の成り立ちや有名な漢詩の一節から名付けられており、日本人の教養や遊び心が垣間見えます。

長寿祝いの歴史を紐解くことは、日本人がいかにして「老い」を捉え、それを祝福の対象としてきたかを知る旅とも言えるかもしれません。

家族が集い、長寿を祝うという美しい習慣は、これからも大切に受け継いでいきたい文化の一つではないでしょうか。

還暦に赤いちゃんちゃんこを着る理由

長寿祝いの中でも、最も広く知られているのが60歳を祝う「還暦」です。

そして、還暦祝いと聞いて多くの人が思い浮かべるのが、「赤いちゃんちゃんこ」ではないでしょうか。

この特徴的な衣装には、長寿の祝いの由来と深い関係があります。

前述の通り、還暦は十干十二支が60年で一巡し、生まれた年の暦に還ることを意味します。

ここには「赤ちゃんに還る」「生まれ変わる」という意味が込められており、第二の人生の出発点とされています。

この「赤ちゃんに還る」という考え方から、赤ん坊が着る「ちゃんちゃんこ」を贈る風習が生まれました。

では、なぜ「赤色」なのでしょうか。

これには複数の理由が考えられます。

一つは、赤色が古くから魔除けや厄除けの色とされてきたことです。

赤ん坊は生命力が弱く、魔が差しやすいと考えられていたため、産着に赤色がよく用いられていました。

還暦を迎え、生まれ変わったとされる本人にも、同じように魔除けの意味を込めて赤い衣装を贈るようになったというわけです。

神社の鳥居が赤いのも、同様に魔除けの意味合いがあるとされています。

もう一つの理由は、赤が「赤ちゃん」を連想させる色であることです。

つまり、赤いちゃんちゃんこは、生まれ変わりの象徴として最も分かりやすいアイテムだったと言えるでしょう。

「ちゃんちゃんこ」という名称は、袖がない羽織のことで、子どもが着る「ちゃんちゃん（ちゃんちゃん袖）」が由来とも言われています。

現代においては、「年寄り扱いされているようで恥ずかしい」と感じる方も少なくありません。

平均寿命が延び、60歳はまだまだ現役で活躍する世代となりました。

そのため、伝統的な赤いちゃんちゃんこにこだわらず、赤いセーターやポロシャツ、ストール、ネクタイといった、普段使いできる赤いアイテムをプレゼントするケースも増えています。

大切なのは、形ではなく、これまでの感謝とこれからの健康を願う気持ちです。

お祝いの席で記念撮影の時だけ羽織ってもらうなど、柔軟な考え方で取り入れるのが良いかもしれません。

還暦祝いは、長寿祝いの始まりであり、家族にとっても特別な節目です。

赤いちゃんちゃんこに込められた意味を理解し、お祝いされる方の気持ちも尊重しながら、素敵な思い出を作りたいものですね。

古希・喜寿のお祝いは高貴な紫色で

還暦の次なる長寿祝いとして知られるのが、70歳の「古希（こき）」と77歳の「喜寿（きじゅ）」です。

これらのお祝いには、テーマカラーとして「紫色」が用いられます。

紫は、古くから世界中の多くの文化で、高貴さや気品、そして長寿を象徴する色として大切にされてきました。

まず、70歳を祝う「古希」の由来ですが、これは中国・唐の時代の詩人、杜甫（とほ）が詠んだ「曲江（きょっこう）」という詩の一節に由来します。

その詩の中には「人生七十古来稀なり（じんせいしちじゅうこらいまれなり）」という一文があります。

これは「70年生きる人は、昔から非常に稀である」という意味で、当時の平均寿命の短さを物語っています。

この言葉から「古稀」という言葉が生まれ、後に常用漢字の「古希」が使われるようになりました。

70歳まで長生きできたことへの深い敬意と祝福が込められたお祝いです。

次に、77歳を祝う「喜寿」ですが、こちらは日本で生まれたお祝いです。

「喜」という漢字を草書体（崩した書き方）で書くと、「七十七」のように見えることから名付けられました。

このように、漢字を分解して年齢に見立てる言葉遊びは、日本独自の文化であり、ユーモアのセンスが感じられます。

では、なぜこれらのお祝いのテーマカラーが紫色なのでしょうか。

紫は、聖徳太子が定めた「冠位十二階」の制度において、最高位の色として扱われていました。

また、紫色の染料は、生産が非常に難しく貴重であったため、高位の貴族や僧侶など、限られた身分の人々しか身につけることができませんでした。

そのため、紫色は、気品や風格、尊敬の念を表す色として定着したのです。

長年社会に貢献し、豊かな知識と経験を重ねてこられた方への敬意を示すのに、これほどふさわしい色はないと言えるでしょう。

また、紫には心と体を癒す効果があるとも言われています。

長年の疲れを癒し、これからも穏やかに過ごしてほしいという願いも込められているのかもしれません。

古希や喜寿のお祝いにプレゼントを選ぶ際は、この高貴な紫色を取り入れたアイテムが人気です。

例えば、紫色のセーターやブラウス、お花のアレンジメント、座布団や湯呑みなどが定番です。

相手の趣味やライフスタイルに合わせて、紫色の小物を贈るのもお洒落で喜ばれるでしょう。

長寿の祝いの由来を知ることで、贈り物一つひとつの意味が深まりますね。

傘寿・米寿は縁起の良い黄色や金茶色

77歳の喜寿を過ぎると、次は80歳の「傘寿（さんじゅ）」と88歳の「米寿（べいじゅ）」というお祝いが待っています。

これらのお祝いのテーマカラーは、光り輝くような「黄色」や「金茶色（金色）」です。

どちらのお祝いも、喜寿と同様に日本で生まれたもので、漢字の成り立ちにその由来があります。

まず、80歳を祝う「傘寿」です。

「傘」という漢字の略字（通称）が、「八」と「十」を縦に並べた形に見えることから、「八十歳」のお祝いとして名付けられました。

末広がりで縁起の良い「八」という数字が含まれていることも、おめでたい節目として祝われる理由の一つです。

次に、88歳を祝う「米寿」です。

こちらは、「米」という漢字を分解すると、「八」「十」「八」になることに由来します。

八十八歳という年齢を、日本人にとって古くから主食であり、財産の象徴でもあった「米」という一文字で表現したのです。

この米寿は、長寿祝いの中でも特に盛大に祝われることが多いようです。

では、傘寿と米寿のテーマカラーが黄色や金茶色である理由は何でしょうか。

黄色や金色は、古くから豊かさや輝きを象徴する色とされてきました。

特に、秋に黄金色に実る稲穂を連想させることから、豊穣や繁栄といったおめでたい意味合いがあります。

米寿の由来が「米」であることからも、この色が選ばれたのは自然な流れと言えるでしょう。

また、高貴な色である紫（古希・喜寿）よりも、さらに上の位の色として金色が用いられたという説もあります。

太陽の光にも似た明るい黄色や金色は、これからも明るく輝かしい人生を送ってほしいという願いを込めるのに最適な色です。

傘寿や米寿のお祝いでは、この縁起の良い色を取り入れた贈り物が喜ばれます。

例えば、黄色や金茶色のちゃんちゃんこや座布団が伝統的な贈り物ですが、現代ではセーターやカーディガン、趣味の道具なども人気です。

また、金色の装飾が施された食器や、名前入りの金杯なども特別感があり、記念に残るプレゼントとなるでしょう。

長寿の祝いの由来を家族で語り合いながら、金色に輝くケーキを囲むのも素敵な時間になります。

80歳、88歳という大きな節目を、感謝の気持ちとともに華やかにお祝いしたいですね。

卒寿・白寿には神聖な白色でお祝い

88歳の米寿の次は、90歳の「卒寿（そつじゅ）」、そして99歳の「白寿（はくじゅ）」がおとずれます。

これらのお祝いでは、「白色」がテーマカラーとされています。

白は、汚れのない純粋さや神聖さを象徴する色であり、長寿を重ねた方への深い敬意を表すのにふさわしい色と言えるでしょう。

まず、90歳をお祝いする「卒寿」の由来です。

これは、「卒」という漢字の略字（俗字）である「卆」が、「九」と「十」を組み合わせた形に見えることから来ています。

これまで紹介してきた喜寿や傘寿と同じように、漢字の成り立ちを利用した日本ならではのネーミングです。

次に、99歳をお祝いする「白寿」です。

こちらは、「百」という漢字から一番上の「一」を取ると、「白」という字になることに由来します。

100歳を目前にしたおめでたい年齢を、見事な言葉遊びで表現しています。

この卒寿と白寿のテーマカラーである「白色」には、いくつかの意味が込められています。

一つは、還暦の「赤ちゃんに還る」という考え方と同様に、再び生まれ変わるという意味合いです。

日本では、白は死装束の色でもあるため、一度この世を卒業し、新たな生を受けるという再生のイメージと結びついたのかもしれません。

また、白は神社の神主や巫女の衣装にも使われるように、神聖で清浄な色です。

90歳、99歳という、神の領域に近づくほどの長寿を達成した方への、畏敬の念を表しているとも考えられます。

太陽の光がすべての色を含む白色であるように、これまでの人生のすべてを包み込むような、穏やかで尊いイメージもあります。

卒寿や白寿のお祝いでは、白いちゃんちゃんこや頭巾を贈るのが伝統的な習わしです。

しかし、現代ではより実用的なプレゼントが好まれる傾向にあります。

例えば、白いシャツやブラウス、肌触りの良い白いパジャマやタオル、または白い花束などが喜ばれるでしょう。

部屋を明るくする白いインテリア雑貨なども素敵な贈り物になります。

長寿の祝いの由来をたどると、それぞれの年齢に込められた先人たちの想いや祈りが見えてきます。

90歳、99歳という尊い節目を、清らかで神聖な白色とともに、心からお祝いしたいものですね。

100歳を祝う百寿のテーマカラーは桃色

99歳の白寿を越え、ついに迎えるのが100歳のお祝い、「百寿（ひゃくじゅ・ももじゅ）」です。

100年は一世紀ということから、「紀寿（きじゅ）」とも呼ばれます。

100歳という年齢は、まさに長寿の象徴であり、ご本人にとってもご家族にとっても、この上ない喜びと感慨がある特別な節目です。

この百寿のお祝いのテーマカラーは、主に「桃色（ピンク）」または「白色」とされています。

なぜ桃色なのでしょうか。

これには、百を「もも」と読むことから、「桃色」が選ばれたという説が一般的です。

また、桃は古くから中国で不老長寿の縁起物とされており、邪気を払う力があると信じられてきました。

日本の昔話「桃太郎」でも、桃から生まれた男の子が鬼を退治するように、桃には生命力や若々しさのイメージがあります。

100歳を迎えてもなお、若々しく健やかであってほしいという願いが、この桃色には込められているのかもしれません。

白色が用いられる理由としては、白寿と同様に神聖さや純粋さを表すためです。

100歳という人智を超えた領域に達した方への、最大限の敬意を示す色と言えるでしょう。

還暦の「赤」から始まり、古希・喜寿の「紫」、傘寿・米寿の「黄色」、卒寿・白寿の「白」と続いてきたテーマカラーの旅は、百寿の「桃色」または再び「白」で一つの大きな区切りを迎えます。

百寿のお祝いは、ご本人の体調を最優先に考えることが大切です。

盛大なパーティーを開くよりも、ごく近しい家族だけで、穏やかな時間を過ごす方が喜ばれるかもしれません。

プレゼントとしては、桃色のちゃんちゃんこや座布団も伝統的ですが、肌触りの良い桃色のブランケットや、履き心地の良い靴下など、日々の生活を快適にするアイテムがおすすめです。

お部屋が華やぐような桃色のお花のアレンジメントも、心を和ませてくれる素敵な贈り物になります。

ちなみに、百寿以降にも長寿祝いは続きます。

108歳は「茶寿（ちゃじゅ）」、111歳は「皇寿（こうじゅ）」、そして120歳は「大還暦（だいかんれき）」と呼ばれます。

長寿の祝いの由来を知ると、日本人がいかに年齢を重ねることを尊び、言葉に願いを込めてきたかがよくわかります。

100歳という偉大な節目を、心からの感謝と祝福の気持ちでお祝いしたいものですね。

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長寿の祝いの由来をふまえた現代のお祝い方

◆この章のポイント◆

お祝いは満年齢と数え年のどちらが良い？
家族で食事会など現代的なお祝いの方法
気持ちが伝わる定番のプレゼント選び
老いを連想させる贈り物はマナー違反に
まとめ：長寿の祝いの由来を知り心のこもった祝福を

お祝いは満年齢と数え年のどちらが良い？

長寿祝いの準備を始めるとき、多くの人が最初に悩むのが「いつお祝いをするか」というタイミングの問題です。

特に、年齢の数え方には「満年齢」と「数え年」の二種類があり、どちらを基準にすればよいのか迷うかもしれません。

長寿の祝いの由来を考えると、伝統的には「数え年」でお祝いを行うのが正式とされてきました。

では、そもそも「満年齢」と「数え年」はどう違うのでしょうか。

満年齢とは

「満年齢」は、生まれた日を0歳とし、誕生日を迎えるごとに1歳ずつ年をとるという、現在、私たちが一般的に使用している年齢の数え方です。

日本の法律（「年齢計算ニ関スル法律」）でも、年齢は満年齢で計算されることが定められています。

数え年とは

一方、「数え年」は、生まれた時点で1歳と数え、その後は元日（1月1日）を迎えるたびに1歳ずつ年をとるという考え方です。

これは、母親のお腹の中にいる期間（十月十日）も命の始まりとして尊重する仏教の教えや、年の初めに皆で一斉に年をとることで共同体の結束を強めていた古い文化に基づいています。

数え年の簡単な計算方法は「その年の誕生日を迎えていれば満年齢+1歳」「まだ迎えていなければ満年齢+2歳」となります。

伝統を重んじるならば数え年となりますが、現代では、より分かりやすい「満年齢」でお祝いをするのが一般的になっています。

特に還暦（満60歳）は、満年齢でお祝いすることが完全に定着しています。

古希（70歳）以降のお祝いについては、家庭や地域によって考え方が異なるのが実情です。

どちらでお祝いするかは、最終的にはご家族の判断によります。

迷った場合は、ご本人やご両親の意向を確認するのが一番良いでしょう。

「うちは昔からのやり方で」というご家庭なら数え年、「分かりやすい方がいい」というなら満年齢、というように柔軟に決めるのが賢明です。

大切なのは、お祝いする気持ちです。

タイミングを逃してしまったとしても、「遅くなったけど」と言ってお祝いすれば、きっと喜んでもらえます。

以下の表に、主な長寿祝いの年齢をまとめましたので、参考にしてください。

お祝いの名称	数え年	満年齢	テーマカラー
還暦（かんれき）	61歳	60歳	赤
古希（こき）	70歳	69歳	紫
喜寿（きじゅ）	77歳	76歳	紫
傘寿（さんじゅ）	80歳	79歳	黄・金茶
米寿（べいじゅ）	88歳	87歳	黄・金茶
卒寿（そつじゅ）	90歳	89歳	白・紫
白寿（はくじゅ）	99歳	98歳	白
百寿（ひゃくじゅ）	100歳	99歳	白・桃

※満年齢は、その年の誕生日を迎えた時点での年齢です。

家族で食事会など現代的なお祝いの方法

長寿の祝いの由来や伝統的な儀式も大切ですが、現代においては、お祝いの形も多様化しています。

最も大切なのは、主役であるご本人が心から喜んでくれること、そして家族みんなが笑顔で過ごせることです。

ここでは、現代的で人気の高いお祝いの方法をいくつかご紹介します。

レストランや料亭での食事会

家族みんなで集まって、少し豪華な食事を楽しむのは、定番かつ人気のお祝い方法です。

自宅で準備する手間が省け、参加者全員がゆっくりと会話と食事に集中できます。

個室を予約すれば、小さなお子様がいても周りを気にせずに過ごせるでしょう。

お店選びの際は、主役の好きな料理のジャンル（和食、フレンチ、中華など）をリサーチしておくことが重要です。

また、足腰に不安がある方のために、テーブル席や掘りごたつの席があるか、バリアフリー対応はされているかなどを事前に確認しておくと、より親切です。

お店によっては、長寿祝い用の特別プランを用意しており、お祝いの鯛やケーキ、記念撮影などのサービスが付いている場合もあります。

自宅でアットホームなパーティー

外食が難しい場合や、住み慣れた家でリラックスして過ごしたいという方には、自宅でのパーティーがおすすめです。

主役の好物や、思い出の家庭料理などを並べれば、温かい雰囲気のお祝いになります。

準備が大変な場合は、プロのケータリングサービスや、デパ地下の豪華なオードブル、お寿司の出前などを活用するのも一つの手です。

飾り付けをしたり、家族の手作りムービーを上映したりと、自由なアイデアで演出できるのが自宅パーティーの魅力です。

家族旅行をプレゼント

元気で旅行が好きな方には、家族旅行をプレゼントするのも非常に喜ばれます。

温泉地でのんびりと過ごす旅行や、思い出の地を再訪する旅など、主役の希望に合わせたプランを立てましょう。

移動時間やスケジュールに余裕を持たせ、休憩をこまめに取るなど、主役の体調に最大限配慮することが成功の鍵です。

旅行先でのサプライズとして、お祝いの品を渡したり、宿にケーキを用意してもらったりするのも素敵な演出になります。

何よりも、家族みんなで過ごす非日常の時間は、かけがえのない思い出となるでしょう。

趣味や好みに合わせた体験ギフト

「モノより思い出」を重視する方には、体験型のギフトも人気です。

例えば、お料理好きの方なら親子三代で参加できる料理教室、お芝居が好きな方なら観劇のチケット、美しい景色が見たい方ならヘリコプタークルーズなど、選択肢は多岐にわたります。

主役の興味や関心、体力などを考慮して、心から楽しんでもらえそうな体験を選びましょう。

どのようなお祝いの方法を選ぶにしても、主役の気持ちと体調を第一に考えることが最も大切です。

事前に「どんなお祝いがいいかな？」と、さりげなく希望を聞いてみるのも良いかもしれません。

気持ちが伝わる定番のプレゼント選び

長寿祝いには、心のこもったプレゼントが欠かせません。

何を贈れば喜んでもらえるか、頭を悩ませる時間もまた楽しいものです。

ここでは、長寿の祝いの由来やテーマカラーも意識した、定番で喜ばれやすいプレゼントのアイデアをご紹介します。

テーマカラーを取り入れた衣類や小物
各長寿祝いのテーマカラー（還暦の赤、古希の紫など）にちなんだ贈り物は、定番でありながら特別感を演出できます。セーター、カーディガン、ストール、帽子、バッグなど、普段使いしやすいアイテムが人気です。相手の好みやファッションスタイルを考慮して選びましょう。
名前やメッセージ入りのオリジナルギフト
世界に一つだけの贈り物は、感動を呼びます。「祝還暦」「感謝」といったメッセージや、相手の名前、記念の日付などを刻印したアイテムは、良い記念になります。お酒のラベル、湯呑みやグラス、フォトフレーム、ボールペンなどが代表的です。
お花のアレンジメントやプリザーブドフラワー
お花の贈り物は、お祝いの場を華やかに彩ります。テーマカラーに合わせた花束やアレンジメントは、性別を問わず喜ばれるでしょう。また、水やりの手間がなく、長く美しさを保てるプリザーブドフラワーも近年人気が高まっています。
家族の写真を使ったメモリアルグッズ
家族の笑顔は、何よりの贈り物です。家族みんなで撮った写真を入れたデジタルフォトフレームや、孫たちが描いた似顔絵をプリントしたマグカップやクッションなどは、見るたびに温かい気持ちにさせてくれます。これまでの思い出をまとめたフォトアルバムを手作りするのも素敵です。
趣味に関連するアイテム
相手の趣味や好きなことに合わせたプレゼントは、「自分のことをよく見てくれている」という気持ちが伝わり、大変喜ばれます。ゴルフ好きなら新しいウェアやグローブ、ガーデニングが趣味ならお洒落な園芸用品、読書家ならブックカバーやルーペなど、選択肢は無限です。
健康やリラックスを気遣うグッズ
「いつまでも元気でいてね」というメッセージを込めて、健康グッズを贈るのも良いでしょう。マッサージ機能付きのクッション、肌触りの良い高級パジャマ、質の良い睡眠をサポートする枕などが人気です。ただし、老いや衰えを直接的に感じさせるアイテムは避ける配慮が必要です。

プレゼント選びで最も大切なのは、予算や物の価値ではなく、相手を想う気持ちです。

日頃の感謝の気持ちを手紙に綴って添えるだけで、贈り物の価値は何倍にも高まります。

相手のライフスタイルや好みを想像しながら、心を込めて選んでみてください。

老いを連想させる贈り物はマナー違反に

長寿祝いのプレゼントを選ぶ際には、相手に喜んでもらいたいという気持ちから、ついつい実用性を重視してしまいがちです。

しかし、良かれと思って選んだ品物が、かえって相手を不快な気持ちにさせてしまう可能性もあります。

特に、「老い」や「死」「苦しみ」を連想させるアイテムは、お祝いの贈り物としてはタブーとされています。

ここでは、長寿祝いの贈り物として避けるべきとされる品物とその理由について、具体的に解説します。

これらのマナーは、長寿の祝いの由来と同様に、相手を敬い、思いやる心から生まれたものです。

老眼鏡・補聴器・杖
これらは、体の衰えを直接的に象徴するアイテムです。本人からリクエストがあった場合を除き、お祝いの品として贈るのは避けましょう。「もう年寄りだと言われているようだ」と、相手を傷つけてしまう可能性があります。
寝具・パジャマ
「寝付く」という言葉が、病気で床に伏せることを連想させるため、縁起が悪いと考える人もいます。ただし、現在では上質なパジャマや快眠グッズは「健康を気遣う贈り物」として人気も高まっています。相手との関係性や考え方次第と言えるでしょう。
櫛（くし）
「くし」という音が、「苦（く）」や「死（し）」を連想させるため、昔から贈り物としては避けられてきました。特にお祝い事の際には配慮が必要です。
ハンカチ
ハンカチは漢字で「手巾（てぎれ）」と書くことから、「手切れ」「縁を切る」ことを意味するとされています。特に、白いハンカチは弔事を連想させるため、お祝いの贈り物には不向きです。
お茶（特に日本茶）
お茶は香典返しなど、弔事で使われることが多い品物です。そのため、お祝いの贈り物としてはふさわしくないとされています。ただし、相手がお茶好きで、高級な銘柄などを贈る場合は、お祝いの品であることを一言添えると良いでしょう。
時計・カバン
これらは「勤勉」を象徴するアイテムであるため、目上の方に贈ると「もっと働きなさい」という意味に取られかねず、失礼にあたるとされています。
履物（靴・スリッパなど）
足に履くものは、「相手を踏みつける」という意味合いを持つため、目上の方への贈り物としては避けるべきとされています。