こんにちは、管理人の胡蝶です
取引先の方から、赤ちゃんが生まれたという嬉しい知らせが届くことがあります。
心からのお祝いの気持ちを伝えたいと思う一方で、ビジネス上の関係であるため、多くの人が悩むのが「取引先に出産祝いの相場」ではないでしょうか。
個人的に贈るべきか、それとも部署や会社から連名で贈るべきか、判断に迷うこともあるでしょう。
また、会社から贈る場合には経費の扱いなど、特有の注意点も存在します。
お祝いの気持ちを適切に伝えるためには、金額の他にも、贈る時期やタイミングを計ることが重要です。
お祝いの品物に添える、のしの正しい書き方や水引の選び方といったマナーも、相手への敬意を示す上で欠かせません。
さらに、心を込めたメッセージをメッセージカードに書いて添えることで、より一層お祝いの気持ちが伝わるものです。
どのようなプレゼントやギフトを選べば喜んでもらえるのか、おすすめの品物を知りたいと思う方も多いはずです。
同時に、良かれと思って選んだ品物が、実はNGな贈り物やタブーとされているものであった、という事態は避けなければなりません。
現金や商品券を贈る選択肢もありますが、相手との関係性によっては失礼にあたる可能性も考慮する必要があります。
そして、相手に気を遣わせないための配慮として、お返し、すなわち内祝いに関する知識も持っておくとスマートです。
この記事では、そうした取引先への出産祝いに関するあらゆる疑問や悩みを解決するために、表書きの書き方から知っておくべき注意点まで、網羅的に解説していきます。
◆このサイトでわかる事◆
- 取引先に出産祝いの相場が関係性ごとにわかる
- 個人・連名・会社から贈る場合の金額の違い
- お祝いを贈るのに最適な時期とタイミング
- のしや水引など守るべき贈答マナー
- 気持ちが伝わるメッセージの書き方
- 喜ばれるおすすめのギフトと避けるべき品物
- お返し(内祝い)へのスマートな配慮の仕方

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まずは知っておきたい取引先に出産祝いの相場

◆この章のポイント◆
- 個人で贈る場合の金額は5,000円が目安
- 複数人の連名で贈るケースの金額
- 会社から経費で贈る際の注意点
- 現金や商品券を贈るのは失礼?
- 出産祝いを贈る時期とタイミング
個人で贈る場合の金額は5,000円が目安
取引先の方へ個人的に出産祝いを贈る場合、多くの方が最初に悩むのが金額の設定でしょう。
一般的なビジネスマナーとして、取引先に出産祝いの相場は、相手に過度な気を遣わせない範囲で設定することが基本となります。
私の経験上、特にお世話になっている担当者など、個人的に深い関係性がある場合でも、金額の目安は5,000円から10,000円程度が適切と考えられます。
あまりに高額な贈り物は、かえって相手に「お返し(内祝い)はどうしよう」という負担をかけてしまう可能性があるためです。
ビジネス上の関係性を考慮すると、5,000円というのが最も無難で一般的なラインと言えるでしょう。
この金額であれば、相手も気兼ねなく受け取ることができ、良好な関係を維持しやすくなります。
もちろん、これはあくまで目安であり、相手との関係性の深さによって柔軟に考える必要があります。
例えば、長年にわたり公私ともにお世話になっている特別な相手であれば、10,000円程度の贈り物をしても不自然ではありません。
しかし、通常のビジネス上の付き合いであれば、5,000円という基準を守るのが賢明です。
ここで、関係性に応じた相場の違いを具体的に見てみましょう。
一般的な取引先の担当者であれば3,000円から5,000円、特に親しい間柄の担当者や役員クラスの方であれば5,000円から10,000円が目安となります。
この範囲内であれば、マナー違反と受け取られることはまずないでしょう。
逆に、3,000円未満だと少し気持ちが伝わりにくいと感じる方もいるかもしれません。
反対に、個人的な関係で10,000円を超えてくると、相手がお返しの品を選ぶ際に同等かそれ以上のものを、と悩ませてしまう原因になりかねません。
したがって、個人で贈る際の取引先に出産祝いの相場は、5,000円を基本のラインとし、相手との関係性を踏まえて微調整するのが最もスマートな方法と言えるのではないでしょうか。
贈り物は金額が全てではありませんが、適切な金額設定は、相手への配慮を示す第一歩となります。
最終的に大切なのは、お祝いの気持ちそのものであることを忘れないようにしたいものです。
しかし、その気持ちをスムーズに伝えるためにも、社会的な常識である相場観を理解しておくことは、ビジネスパーソンにとって非常に重要なスキルです。
この5,000円という金額は、ベビー服や上質なタオル、あるいは複数のおもちゃがセットになったギフトセットなど、選択肢が豊富にある価格帯でもあります。
品物選びの幅が広がる点でも、この金額は理にかなっていると言えるでしょう。
迷った際には、この基準点を思い出してください。
素晴らしい門出を祝う気持ちが、相手にまっすぐ届くような贈り物を選びましょう。
複数人の連名で贈るケースの金額
職場の同僚や部署単位など、複数人の連名で出産祝いを贈ることは、一人当たりの負担を抑えつつ、より豪華な品物を選べるため、非常に合理的な方法です。
この場合の取引先に出産祝いの相場は、一人当たりの金額と全体の合計金額の両面から考える必要があります。
まず、一人当たりの金額ですが、これは個人で贈る場合よりも少し低めに設定するのが一般的です。
私の視点では、一人当たり1,000円から3,000円程度が妥当な範囲ではないでしょうか。
この金額であれば、参加する側も気軽に参加でき、取りまとめ役の負担も軽減されます。
例えば、5人の連名で一人2,000円ずつ集めれば、合計金額は10,000円になります。
10,000円の予算があれば、有名ブランドのベビー食器セットや、上質な素材で作られたベビーブランケットなど、個人では少し手を出しにくい価格帯のギフトも選択肢に入ってきます。
これにより、贈り物のクオリティを高め、相手により一層喜んでもらえる可能性が高まるのです。
連名で贈る際に注意したいのは、参加者の役職や立場によって金額に差をつけるかどうかという点です。
基本的には、全員が同額を出し合うのが最も公平で、トラブルが少ない方法と言えます。
しかし、部署の上司などが率先して多めに出す、という慣習がある職場も存在するかもしれません。
そのため、連名で贈ることを提案する際には、まず過去の慣例などを確認し、参加者全員が納得できる形で進めるのが賢明です。
合計金額の目安としては、10,000円から30,000円程度が一般的です。
会社の部署全体として贈るようなケースでは、このくらいの価格帯の品物が選ばれることが多いようです。
30,000円を超えるような高額な贈り物になる場合は、相手が受け取ることに恐縮してしまわないか、一度立ち止まって考える配慮も必要でしょう。
ベビーカーやベビーベッドなど、非常に高価な品物は、相手からリクエストがあった場合を除き、避けた方が無難かもしれません。
また、連名で贈る場合は、のしの書き方にもルールがあります。
表書きの下に、参加者全員の名前を記載しますが、人数が多い場合は工夫が必要です。
一般的には、3名までであれば全員の名前を右から役職や年齢の高い順に記載します。
4名以上になる場合は、代表者の名前を中央に書き、その左下に「他一同」や「有志一同」と書き添え、全員の名前を書いた紙を別で用意して品物に同封するのがスマートなマナーです。
このように、複数人で贈る場合は、金額の設定から贈り物の選び方、そしてマナーに至るまで、個人で贈る際とは異なる配慮が求められます。
しかし、皆でお祝いの気持ちを共有できるという大きなメリットがあります。
取りまとめ役の方は少し大変かもしれませんが、皆の祝福が形になる素晴らしい機会ですので、ぜひ円滑に進めてください。
会社から経費で贈る際の注意点
会社として取引先に出産祝いを贈る場合、それは福利厚生や接待交際の一環として経費で処理されることが一般的です。
この際の取引先に出産祝いの相場は、個人や連名で贈る場合とは少し異なる視点が必要になります。
まず、経費として計上する場合、その金額は社会通念上、妥当な範囲でなければなりません。
税法上、接待交際費として認められる金額には上限が設けられているため、あまりに高額な贈り物は経費として認められない可能性があります。
私が考えるに、会社から贈る場合の相場は、10,000円から30,000円程度が一般的な上限と考えられます。
この金額は、会社の規模や取引先との関係性の深さによって変動します。
例えば、長年にわたる重要なパートナー企業であれば、30,000円程度の贈り物をすることもあるでしょう。
一方で、比較的新しい取引先であれば、10,000円程度の品物を選ぶのが無難です。
会社として贈るメリットは、個人では難しい高価な品物を選べる点にあります。
例えば、多機能なベビーチェアや、質の良いオーガニックコットンのベビーウェアセットなど、長く使えて実用的なアイテムは特に喜ばれます。
ただし、会社として贈るからといって、何でも経費で認められるわけではありません。
社内規定で慶弔費に関するルールが定められている場合がほとんどですので、まずは経理部門や総務部門に確認することが不可欠です。
規定されている上限金額や手続きの方法を事前に把握しておくことで、後のトラブルを避けることができます。
また、会社名で贈る場合は、のしの表書きも「株式会社〇〇」のように、正式名称を記載します。
代表取締役の名前を併記することもありますが、会社のロゴが入ったメッセージカードを添えるなど、会社からの贈り物であることが明確に伝わるように工夫すると良いでしょう。
注意点として、会社によっては取引先との金品の授受を厳しく制限している場合があります。
これは、コンプライアンス遵守の観点から、不適切な利益供与と見なされることを防ぐためです。
そのため、お祝いを贈る前には、相手の会社の規定についても可能な範囲で確認しておくのが望ましいでしょう。
もし相手が贈り物を受け取れない方針であった場合、せっかくの好意が無駄になるだけでなく、相手を困らせてしまうことにもなりかねません。
その場合は、品物ではなく、心のこもったお祝いのメッセージを送るだけでも、十分に気持ちは伝わるはずです。
経費で贈る際は、個人の気持ちというよりも「会社としての祝意」を示す行為となります。
だからこそ、社内ルールと社会的な常識の両方を遵守し、慎重に進める必要があります。
適切な手続きと配慮をもって行えば、取引先との良好な関係をさらに深める絶好の機会となるでしょう。
現金や商品券を贈るのは失礼?
出産祝いを選ぶ際に、実用性を考えて現金や商品券を贈ることを検討する方もいるかもしれません。
確かに、受け取った側が本当に必要なものを自分のタイミングで購入できるという大きなメリットがあります。
しかし、取引先に出産祝いの相場を考える上で、現金や商品券の贈り物が「失礼」にあたらないか、という点は慎重に判断すべき問題です。
結論から言うと、現金や商品券は、場合によっては失礼と受け取られる可能性があるため、避けた方が無難であると言えます。
なぜなら、現金は金額が直接的に分かってしまうため、「品物を選ぶ手間を省いた」という印象や、どこか生々しい印象を与えてしまうことがあるからです。
特に、目上の方や、まだそれほど親しくない取引先の方に対しては、配慮に欠ける贈り物と見なされるリスクが高まります。
とはいえ、全てのケースでNGというわけではありません。
例えば、非常に親しい間柄の取引先で、相手から「必要なものを自分で選びたいから、現金や商品券がありがたい」とリクエストがあった場合は、もちろんその意向を尊重すべきです。また、複数人の連名で贈る場合など、品物選びが難しい状況では、選択肢の一つとして浮上することもあるでしょう。
もし現金や商品券を贈ることを決めた場合でも、いくつかの配慮が必要です。
まず、現金を贈る際は、必ず新札を用意し、綺麗なご祝儀袋に入れましょう。
ご祝儀袋の水引は、何度あっても良いお祝い事なので、「紅白の蝶結び」を選びます。
商品券の場合も同様に、のしをかけて贈るのがマナーです。
デパートの商品券や、ベビー用品専門店のギフトカードなどは、使い道が分かりやすく喜ばれる傾向にあります。
しかし、私としては、やはりビジネス上の関係においては、品物を贈ることを強く推奨します。
品物であれば、選んだ時間や相手を思う気持ちが伝わりやすく、温かみのある贈り物になるからです。
「どんなものが喜ぶだろうか」と思いを巡らせる時間そのものが、お祝いの気持ちの表れと言えるのではないでしょうか。
もし、相手の好みが分からず品物選びに自信がない場合は、カタログギフトという選択肢もあります。
これならば、相手に好きなものを選んでもらうという商品券のメリットを享受しつつ、「選ぶ」という手間をかけた体裁を保つことができます。
最近では、ベビー用品に特化したおしゃれなカタログギフトも数多く登場しており、非常に人気があります。
まとめると、現金や商品券は実用的ではあるものの、ビジネスシーンでの出産祝いとしては、相手との関係性を慎重に見極める必要がある選択肢です。
特別な事情がない限りは、心を込めて選んだ品物や、相手に選ぶ楽しみを提供するカタログギフトを選ぶのが、最も丁寧で失敗のない方法と言えるでしょう。
出産祝いを贈る時期とタイミング
取引先に出産祝いの相場と同じくらい、あるいはそれ以上に重要なのが、お祝いを贈る「時期」と「タイミング」です。
せっかく心のこもった贈り物を用意しても、タイミングを間違えると、相手にとって迷惑になってしまうことさえあります。
適切なタイミングで贈ることは、相手への深い配慮を示すマナーの基本です。
まず、出産祝いを贈る最も理想的な時期は、赤ちゃんの生後7日目から生後1ヶ月までの間とされています。
生後7日目は、赤ちゃんの名前を披露する「お七夜」にあたります。
そして、生後1ヶ月頃には、その土地の氏神様に出生を報告する「お宮参り」が行われます。
この期間は、母子ともに退院し、少しずつ新しい生活に慣れ始める頃であり、来客の対応も比較的しやすい時期と考えられています。
出産直後は、お母さんの体力の回復が最優先ですし、入院中である可能性も高いです。
そのため、出産の報告を受けてもすぐに駆けつけるのではなく、まずは母子の健康状態を気遣い、少し時間をおいてから贈るのが賢明です。
報告を受けたら、まずはお祝いのメッセージをメールや電話で伝え、贈り物については後日改めて、という形をとると良いでしょう。
その際に、「落ち着かれた頃に、ささやかですがお祝いをお贈りしたいのですが、ご都合の良い時期はありますか」と一言尋ねてみると、より丁寧な印象になります。
一方で、生後1ヶ月を過ぎてしまうと、相手はすでにお返しである「内祝い」の準備を始めている可能性があります。
そのタイミングで贈ると、相手に再度、内祝いの準備をさせてしまうことになり、余計な手間をかけさせてしまいます。
そのため、遅くとも生後1ヶ月以内には届くように手配するのが望ましいでしょう。
もし、何らかの事情でこの期間を逃してしまった場合は、どうすれば良いでしょうか。
例えば、出産の事実を後から知ったようなケースです。
その場合は、無理に出産祝いとして贈るのではなく、「ハーフバースデー」や「1歳の誕生日」など、別の機会にお祝いをするという方法もあります。
あるいは、お祝いが遅れたことを詫びる言葉を添えて、できるだけ早く贈るという選択もあります。
その際は、「遅ればせながら」という一言をメッセージに加えるだけで、印象が大きく変わります。
贈り物を直接手渡しするか、配送するかも悩むポイントですが、これは相手の状況を最優先に考えるべきです。
産後の大変な時期に、アポイントメントを取って訪問するのは、相手にとって負担になる可能性があります。
そのため、基本的には配送を利用するのがおすすめです。
配送であれば、相手は自分の都合の良い時間に受け取ることができます。
もちろん、直接会ってお祝いを伝えたいという気持ちも分かりますが、そこはぐっとこらえ、相手の立場に立った行動を心がけましょう。
ビジネス上の関係であればなおのこと、スマートな配慮が求められます。
取引先に出産祝いの相場と合わせて押さえるべきマナー
◆この章のポイント◆
- のしの書き方と水引の選び方
- 気持ちが伝わるメッセージの文例
- 失敗しないおすすめの品物とは
- 知らないと失礼にあたるNGな贈り物
- お返し(内祝い)へのスマートな配慮
のしの書き方と水引の選び方
取引先への出産祝いでは、贈り物の内容や金額だけでなく、その体裁も非常に重要です。
特に、日本の贈答文化の象徴である「のし紙」の正しい知識は、ビジネスマナーの基本として必ず押さえておくべきポイントです。
適切なのし紙を選び、正しく表書きをすることで、相手への敬意と祝意をより深く示すことができます。
まず、水引(みずひき)の選び方から解説します。
出産は、何度繰り返しても喜ばしいお祝い事です。
このようなお祝い事には、「蝶結び(花結び)」の水引を使用します。
蝶結びは、簡単に解いたり結び直したりできることから、「何度あっても良い」という意味が込められています。
色は、お祝い事で一般的に使われる「紅白」または「金銀」のものを選びましょう。
一方で、結婚祝いなどで使われる「結び切り」や「あわじ結び」は、「一度きりであってほしい」という意味を持つため、出産祝いには絶対に使用してはいけません。
これを間違えると、非常に失礼にあたるため、注意が必要です。
次に、表書きの書き方です。
水引の上段中央には、贈り物の目的を記します。
出産祝いの場合、最も一般的なのは「御出産御祝」です。
他にも、「御祝」や、四文字を気にする場合は「御出産祝」としても構いません。
文字は、毛筆や筆ペンを使い、楷書で丁寧に書くのが正式なマナーです。
ボールペンや万年筆で書くのは避けましょう。
水引の下段中央には、贈り主の名前をフルネームで記載します。
ここは、上段の「御出産御祝」よりも少し小さめに書くと、全体のバランスが美しく見えます。
連名で贈る場合は、前述の通り、人数に応じた書き方のルールがあります。
3名までの場合は、役職や年齢が上の人を一番右に書き、そこから左へ順に名前を並べます。
4名以上になる場合は、代表者の名前の左下に「他一同」と書くか、部署名やグループ名を「〇〇部一同」のように記載し、参加者全員の名前を書いた紙(奉書紙や和紙が望ましい)を中包みに入れるのが丁寧な方法です。
会社名で贈る際は、「株式会社〇〇」のように会社名を中央に書き、その右に少し小さく代表取締役の氏名を書き添えるのが一般的です。
これらのマナーは、一見すると堅苦しく感じるかもしれません。
しかし、これらは全て、相手への敬意や祝福の気持ちを形として表現するために、先人たちが育んできた文化です。
取引先に出産祝いの相場を考えることも大切ですが、こうした細やかなマナーを遵守することで、あなたの会社やあなた自身の信頼性を高めることにも繋がります。
のし紙の準備に迷った場合は、百貨店やギフトショップの店員さんに相談するのも良い方法です。
専門知識を持ったスタッフが、用途に応じた最適なのし紙を選び、表書きの代筆サービスを行ってくれることもあります。
正しいマナーで、心からのお祝いの気持ちを伝えましょう。
気持ちが伝わるメッセージの文例
出産祝いの贈り物に、心のこもったメッセージを添えることは、品物だけでは伝えきれない温かい気持ちを届けるための非常に有効な手段です。
取引先というビジネス上の関係であっても、定型的な言葉だけでなく、少しだけパーソナルな一言を加えることで、相手の心に響くお祝いになります。
ここでは、さまざまなシチュエーションで使えるメッセージの文例と、書く際のポイントをご紹介します。
まず、メッセージを書く上で共通して注意すべき点があります。
それは、「忌み言葉」を避けるということです。
出産祝いでは、「流れる」「消える」「失う」「終わる」といった、不幸を連想させる言葉はタブーとされています。
また、赤ちゃんの成長を急かすような表現や、性別について決めつけるような書き方も避けるべきです。
お母さんの体調を気遣う言葉や、ご家族の幸せを願う言葉を中心に構成するのが基本です。
基本的なメッセージ文例
「この度は、ご出産おめでとうございます。
健やかなご成長と、ご家族皆様の幸せを心よりお祈り申し上げます。
ささやかではございますが、お祝いの品をお贈りいたしました。
お仕事のことは気になさらず、今はどうぞごゆっくりお過ごしください。」
この文例は、どんな相手にも使える丁寧で基本的な構成です。
お祝いの言葉、赤ちゃんの成長と家族の幸せを願う言葉、そしてお母さんの体を気遣う言葉が含まれています。
少し親しい間柄の担当者への文例
「〇〇さん、この度はご出産、誠におめでとうございます!
母子ともにお元気と伺い、私共も大変嬉しく思っております。
ささやかですが、お祝いの気持ちです。
新しいご家族が増え、ますます賑やかになりますね。
落ち着かれましたら、ぜひ赤ちゃんの可愛いお顔を見せてください。
まずはお体を大切に、ゆっくりお過ごしくださいね。」
この文例では、少しパーソナルな言葉を加えて親しみを表現しています。
「赤ちゃんの顔を見せてください」といった一言は、相手にプレッシャーを与えない範囲で、喜びを共有したいという気持ちが伝わります。
連名で贈る場合の文例
「この度は、ご出産おめでとうございます。
母子ともにご健康とのこと、〇〇部一同、心よりお慶び申し上げます。
ささやかではございますが、皆からの祝福の気持ちです。
慣れない育児で大変な時期かと思いますが、どうぞご無理なさらないでください。
〇〇さんの素敵なお母さん(お父さん)ぶりを拝見できる日を楽しみにしております。」
連名の場合は、「〇〇部一同」のように、誰からの贈り物であるかを明確にすることが大切です。
メッセージカードは、品物に直接添えるか、配送の場合は送り状とは別に封筒に入れて同封すると、より丁寧な印象になります。
短い文章でも、手書きのメッセージが添えられているだけで、贈り物の価値は格段に上がります。
取引先に出産祝いの相場を考えるのと同様に、相手との関係性に合わせた言葉選びを心がけ、祝福の気持ちを自分の言葉で伝えてみましょう。
失敗しないおすすめの品物とは
取引先に出産祝いの相場やマナーを押さえた上で、次に重要となるのが「何を選ぶか」という品物選びです。
せっかく贈るのであれば、心から喜んでもらえ、かつ実用的なものを選びたいものです。
ここでは、取引先に贈っても失敗が少なく、定番として人気のあるおすすめの品物をいくつかご紹介します。
1. ベビーウェア・ベビー服
ベビー服は、出産祝いの王道ともいえるアイテムです。
何枚あっても困らないため、非常に実用的です。
選ぶ際のポイントは、新生児用のサイズ(50~60cm)はすぐに着られなくなってしまうため、少し大きめのサイズ(70~80cm)を選ぶことです。
このサイズであれば、生後半年から1歳頃まで着ることができ、長く愛用してもらえます。
素材は、赤ちゃんの肌に優しいオーガニックコットンなどが喜ばれます。
自分ではなかなか買わないような、少し上質でデザイン性の高いブランドのものが特におすすめです。
2. タオル・ブランケット類
タオルやブランケットも、毎日使う消耗品であるため、非常に喜ばれるギフトです。
特に、フード付きのバスタオル(バスローブ)は、お風呂上がりにさっと羽織らせることができて便利です。
高品質な今治タオルや、肌触りの良いガーゼ素材のブランケットなどは、質の良さが伝わりやすく、贈り物として最適です。
赤ちゃんの名前を刺繍できるサービスを利用すれば、世界に一つだけの特別な贈り物になり、さらに喜ばれるでしょう。
3. おもちゃ・知育玩具
赤ちゃんが少し成長してから使えるおもちゃも人気のギフトです。
有名なブランドの積み木や、口に入れても安全な素材で作られたラトル(がらがら)などは定番です。
キャラクターものは好みが分かれる可能性があるため、木製のおもちゃや、シンプルなデザインの知育玩具などを選ぶのが無難です。
絵本セットなども、長く楽しんでもらえる良い贈り物になります。
4. ベビー食器セット
離乳食が始まる生後5~6ヶ月頃から活躍するのが、ベビー食器セットです。
割れにくい素材で作られており、スプーンやフォークが赤ちゃんの小さな手に合わせて設計されているなど、工夫が凝らされています。
見た目も可愛らしいデザインのものが多く、ギフトとして非常に見栄えがします。
5. カタログギフト
どうしても品物選びに迷ってしまう、相手の好みが全く分からない、という場合に最強の選択肢がカタログギフトです。
これなら、相手が本当に欲しいものを自由に選ぶことができます。
最近では、ベビー用品やマタニティグッズに特化したカタログギフトも充実しており、選ぶ楽しみも一緒に贈ることができます。
金額に合わせて様々なコースが用意されているため、予算管理がしやすい点もメリットです。
これらの品物を選ぶ際は、他の人からの贈り物と重複してしまう可能性も考慮に入れると、より配慮が行き届きます。
少し変わったものを選びたい場合は、おむつケーキや、お母さんを労わるノンカフェインのハーブティーなども良い選択肢です。
最終的には、相手のライフスタイルや好みを想像しながら、心を込めて選ぶことが最も大切です。
知らないと失礼にあたるNGな贈り物
お祝いの気持ちで選んだ贈り物が、知らず知らずのうちに相手を不快にさせてしまっては元も子もありません。
出産祝いには、古くからの慣習や縁起担ぎにより、避けるべきとされている「NGな贈り物」が存在します。
取引先というフォーマルな関係だからこそ、こうしたタブーをしっかりと理解し、マナー違反のない品物選びを心がける必要があります。
取引先に出産祝いの相場を気にするのと同じくらい、品物の意味合いにも注意を払いましょう。
1. 縁起の悪いものを連想させる品
これは贈答マナーの基本ですが、別れや死、苦しみを連想させるアイテムは絶対に避けなければなりません。
- ハンカチ:漢字で「手巾(てぎれ)」と書くため、「手切れ」を連想させ、別れの意味合いを持ちます。特に白いハンカチは、弔事で使われることが多いためタブーです。
- 刃物(ハサミ、ナイフなど):「縁を切る」ことを連想させるため、お祝いの贈り物には不向きです。
- 櫛(くし):読みが「苦」や「死」を連想させるため、縁起が悪いとされています。
- 緑茶・日本茶:香典返しなど、弔事で使われることが多いため、お祝いのシーンでは避けるのが一般的です。贈るのであれば、紅茶やハーブティーなどが良いでしょう。
2. お相手の状況や好みを無視した品
良かれと思って選んでも、相手の状況に合わないものは、かえって迷惑になってしまう可能性があります。
特に、高価すぎるものや、サイズの大きなものは慎重に判断すべきです。
- 高額すぎる品物:前述の通り、相手にお返しの負担をかけてしまいます。ベビーカーやベビーベッドなどは、相手からのリクエストがない限りは避けるのが賢明です。
- サイズの大きな家具やおもちゃ:日本の住宅事情を考えると、大きな贈り物は置き場所に困らせてしまう可能性があります。事前に確認が取れていない場合は避けた方が無難です。
- キャラクターものや奇抜なデザインの服:個人の好みが大きく反映されるアイテムは、相手の趣味に合わないリスクがあります。できるだけシンプルで、誰からも好まれるデザインを選ぶのが失敗しないコツです。
- 手作りの品:心がこもっている一方で、衛生面を気にされたり、相手に扱いの気遣いをさせてしまったりすることがあります。ビジネス上の関係では、市販の信頼できる製品を選ぶのが適切です。
3. その他、注意が必要な品
他にも、食品などを贈る際にはアレルギーの有無に配慮が必要です。
はちみつは、乳児ボツリヌス症のリスクがあるため、1歳未満の赤ちゃんには与えてはいけない食品です。
ママ向けの食品を贈る際も、カフェインやアルコールが含まれていないかなど、授乳中でも安心して口にできるものを選びましょう。
これらのNGな贈り物を避けることは、相手への最低限の配慮です。
「自分だったら何が嬉しいか」という視点だけでなく、「相手が何をもらったら困るか」という視点も持つことが、スマートな贈り物選びに繋がります。
迷ったときは、誰がもらっても困らない消耗品(タオルやおむつなど)や、相手に選択権を委ねられるカタログギフトを選ぶのが最も安全な選択と言えるでしょう。
お返し(内祝い)へのスマートな配慮
出産祝いを贈ると、受け取った側は、お返しとして「内祝い」を贈るのが日本の習慣です。
内祝いの相場は、いただいたお祝いの3分の1から半額程度が一般的です。
つまり、こちらが高価な贈り物をすればするほど、相手の内祝いの負担も大きくなってしまうということになります。
取引先との良好な関係を続けるためには、お祝いを贈る側が、この内祝いの文化を理解し、相手に余計な気を遣わせないように配慮することが非常に重要です。
まず、最も基本的な配慮は、取引先に出産祝いの相場を守り、過度に高額な贈り物を避けることです。
「お祝いしたい」という気持ちが先行しすぎると、かえって相手を困らせる結果になりかねません。
ビジネス上の関係であればなおのこと、相手に経済的な負担を感じさせない程度の金額に留めるのが、洗練された大人のマナーと言えるでしょう。
さらに、言葉で配慮を示す方法もあります。
贈り物を渡す際やメッセージカードに、「お返しはどうかお気遣いなく」という一文を添えるのです。
こうすることで、「あなたの負担になりたくない」というこちらの気持ちが伝わり、相手は少し気が楽になります。
メッセージ文例
「ささやかですが、お祝いの気持ちです。ご家族皆様でご愛用いただけますと幸いです。なお、お返しなどのお気遣いはご不要ですので、ごゆっくりお過ごしください。」
このように、はっきりと、しかし丁寧な言葉で伝えることがポイントです。
ただし、このように伝えても、相手は「そういうわけにはいかない」と、内祝いを準備することがほとんどです。
日本の慣習として、内祝いを贈ることは礼儀とされています。
「お返しは不要」という言葉は、あくまで「あなたの負担を気遣っていますよ」というポーズであり、本当に不要だと思っているわけではない、と理解しておく必要があります。
そのため、この言葉を伝えたからといって、内祝いが届いたときに「いらないと言ったのに」などと思ってはいけません。
内祝いが届いたら、それは相手の丁寧な気持ちの表れですから、速やかにお礼の連絡を入れるのがマナーです。
会社宛てに内祝いが届いた場合は、お祝いを贈ったメンバーで分け合い、代表者がお礼の電話やメールを入れましょう。
特に、会社として経費で贈ったお祝いに対しては、内祝いを辞退するのが一般的です。
企業のコンプライアンスとして、利害関係者からの贈答品の受け取りを禁止している場合が多いためです。
その場合は、お祝いを贈る際に、会社の規定でいただきものができない旨を明確に伝えておくと、相手もスムーズに対応できます。
お祝いは、本来一方的な「祝福の気持ち」です。
見返りを求めるものではありません。
この「内祝い」という文化を深く理解し、相手の立場に立ったスマートな配慮を心がけることで、あなたの祝意はより純粋な形で相手に届き、ビジネス上の信頼関係も一層深まることでしょう。
本日のまとめ
- 取引先への出産祝いは関係性に応じた相場が重要
- 個人で贈るなら5,000円から10,000円が目安
- 連名の場合は一人1,000円から3,000円で豪華な品を
- 会社からは10,000円から30,000円で社内規定を確認
- 現金や商品券は失礼にあたる可能性があり避けるのが無難
- 贈る時期は生後7日から1ヶ月以内がベストタイミング
- のしは紅白の蝶結びを選び表書きは「御出産御祝」
- 忌み言葉を避けた温かいメッセージを添える
- 喜ばれるのは実用的なベビー服やタオル類
- 品物選びに迷ったらカタログギフトがおすすめ
- ハンカチや刃物など縁起の悪い品はNG
- 相手の好みや状況を無視した贈り物も避けるべき
- お返し(内祝い)の負担をかけない配慮が大切
- 「お返しは不要」と一言添えるのがスマートなマナー
- マナーを守り心からの祝福を伝えることが最も重要

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参考サイト
【取引先に贈る出産祝い】金額相場やおすすめのギフトとは? – ギフタ
出産祝いの金額相場はどれくらい?出産祝いに渡したら喜ばれるギフト5選【上司・部下・友人知人・親戚】 | ギフトコラム・活用術 | 【公式】ギフトといえばQUOカード(クオカード)
平成 27 年 3 月 – 厚生労働省
ISHIMITSU integrated report 2024 – 石光商事
デジタル化で変わる中小製造業の経営 – 日本政策金融公庫
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